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「誰もが自分らしく生きられる社会になってほしい」と、全国の小中学校を講演して回る岡山県出身の男性がいます。ゲイを公表している竹内清文さんです。

【写真を見る】「同性愛は1991年まで辞書に『異常』って」全国の学校で講演行うゲイ公表の竹内清文さん 求める「LGBTQ理解の先」にあるもの

LGBTQ=性的少数者への理解の先にある「多様性を認める社会」とは?竹内さんの母校での講演に密着しました。

沖縄を拠点に全国の小中学校で講演 ゲイ公表の竹内さん

(竹内清文さん)
「自分が男の人にドキドキするなって、小学生の時に知っていたけど内緒だし。だから僕の同級生は誰も知らなかった。清さんが『ゲイ』だってこと」

「日本は今、どんどん変わっています。同性愛は1991年までは『異常』って広辞苑に書いてました。未来を作るのはみんなだからねぇ~。本当に」

母校である岡山県津山市の中学校で講演を行う、竹内清文さん(46)。男性が恋愛対象である当事者です。

性的少数者=LGBTQへの理解を深めてほしいと、7年前から全国の小中学校などで講演を実施。これまで全国約450校でLGBTQについての啓発を行ってきました。

ゲイである竹内さんが、若い世代に向け発信するのには理由があります。

「LGBTQの人で『自殺を考えた』って人は66%なんですよね。10人中7人位なんですよ。46年間生きてきて、ゲイの友達が3人自殺している」

「これだけ社会が変わってきていても『命を絶つ人』って止まらなくて、こんなに沢山の人が『死を考えている』」

LGBTQ当事者は3~10%  「差別・偏見はある」77.4% あなたは?

いま、日本における性的少数者の割合は3%~10%と言われています。2015年に初めて施行された、同性カップルを結婚に相当する関係と認める「パートナーシップ制度」も全国328の自治体に広がり、LGBT理解増進法など法整備も進みました。

ただ一方で、いまだ根強いのが、LGBTQ当事者への差別・偏見。おととしの調査では実に77.4パーセントが「差別・偏見はある」と回答しています。

竹内さんが深く傷ついた小学生時代の「何気ない一言」

竹内さん自身も小学生のころ、深く傷ついた一人でした。

「なんか笑いながら言われたとかではなくて、すごく冷たい感じで。。。『清ちゃんのしゃべり方って変なの』って。グサッって。『しゃべり方が変』って自覚していなかった」

「そういう『素の部分』を否定されるってきついですよね」

「小学生だし、大人でいえば『生き方を否定された、あなたの生き方はおかしい』と。こういうのは『LGBTQ』関係なく本当に思います。その子の『感性』なのに…」

竹内さんの思いに共感 内閣府が動いた

だからこそ、「誰もが自分らしく」生き、互いを認め合える社会」を作りたい。そんな竹内さんの思いに賛同した国が動き出しました。

(内閣府SIP「包摂的コミュニティプラットフォーム構築」多様性寛容プロジェクト代表 清家理 代表)
「否定されると嫌だなって。。。みんなだったら、どういう事を否定されると嫌って感じるの?」

竹内さんの講演会の視察に訪れたのは、内閣府が進めるプロジェクトの担当者。LGBTQ当事者など「生きづらさ」を感じる人の個性が尊重される社会を作りたい、と研究を進めています。

今年度から内閣府は竹内さんと連携。将来的には
・VR=仮想空間を活用し、当事者の匿名性が担保された交流拠点の開発
・各省庁と連携し、当事者を理解し支援する「アライ」と呼ばれる支援者の認定制度の構築

など、マイノリティ・マジョリティの「選別」「境界」がない社会を目指しています。

「生きづらさを感じる人の個性が尊重される社会を」

(内閣府SIP「包摂的コミュニティプラットフォーム構築」多様性寛容プロジェクト 清家理 代表・立命館大学スポーツ健康科学部 教授)

「『自分の生き様』で『自分らしさってこんなに大事なんだ』と、身体全体で伝えてくださる所にすごく感銘を受けました」

「将来的に『違いがあっても大丈夫』『自分らしさって何』というところを、自問自答できるような土壌を作っていきたい」

竹内さんの言葉に生徒たちはどんな思いを

LGBTQ当事者たち、そしてさまざまな人たちの個性が認められる社会に。生徒にも思いは届いていました。

(勝北中学校 2年生)
「竹内さん自身が同性愛者だから説得力もあって、理解力も深まった」

「これから人と関わって行くんだったら、自分の個性を相手に伝えるのと。相手の個性を自分もしっかりと知るのが大事なんだと思いました」

(NPO法人レインボーハートokinawa 竹内清文理事長)
「『性別の違い』『ジェンダーの違い』で制限を設けるんじゃなくて、ひとりひとりが活躍できる社会にしていくための目標だと思っているんです」

「特に子どもたちを見ても、本当に才能の塊ですし、なんか性別とか、LGBTQだからLGBTQじゃないからそういう事じゃなくて、みんなが等しくフェアに才能を開花させる社会になってほしいなって本当に思います」