EXIT・兼近大樹(2020年)

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 メジャーリーガー・大谷翔平選手の投打にわたる大活躍もあって、8対1で中国に勝利した野球日本代表「侍ジャパン」。3回目のWBC(ワールドベースボールクラシック)制覇に向けて上々のスタートを切った。

【写真】「女の子の腕の骨へし折ってた」兼近驚きのツイート

 TBS系で放送された中国戦の世帯視聴率はなんと41.9%を記録。これはWBC中継で歴代2位となる数字で、大谷選手が2打席本塁打を放った強化試合の阪神タイガース戦(3月6日、テレビ朝日系)の20.2%から倍以上に跳ね上がった形に。

 それだけに本大会の放送権を獲得しているTBS、そして決勝戦の中継も予定しているテレビ朝日の力の入れようは相当のもの。情報番組やワイドショーでは連日にわたってWBCや侍ジャパンの特集を組み、それぞれが中継にあたって豪華解説者を揃えるなど万全の体制で臨んでいる。

 中国戦で解説者を務めたのは元メジャーリーガーの佐々木主浩氏、そしてゲスト解説には、2009年大会で侍ジャパンを世界一に導いた原辰徳監督、当時のチームで主軸を打った稲葉篤紀氏が迎えられた。

「そして彼らと一緒に中継を盛り上げたのが『侍ジャパン公認サポートキャプテン』の中居正広さんです。試合前の現場でも選手だけでなく、コーチやスタッフへの取材も熱心で視聴者目線に立っての独自情報を随時伝えています。

 “野球愛”は芸能界イチとも言われる中居さんだけに、普段のバラエティー番組とは違った真剣な表情が印象的ですね。心配された体調面も問題なさそう」(キー局情報番組・スポーツ担当ディレクター)

アマプラのWBC中継に兼近が登場

 そんな地上波に負けていないのが、同様にWBCの熱戦をライブ配信する“アマプラ”ことAmazon『Prime Video』(『アマゾン プライム・ビデオ』だ。2022年のサッカーワールドカップ・カタール大会をネットテレビ局『ABEMA』が全試合を配信したように、近年のスポーツ中継におけるネット配信は切れないものになっている。

 W杯で元日本代表の本田圭佑が解説を務めたように、アマプラにも第1回WBCで選手、コーチとして参加した里崎智也氏と辻発彦氏ら解説者としてが登場。さらには初代優勝監督であるレジェンド・王貞治氏も出演と、地上波に負けない豪華布陣を揃えたのだ。

 そして実況を務めた文化放送の斉藤一美アナウンサーと共に、MCとして番組進行役を担ったのがお笑いコンビ『EXIT』兼近大樹だった。スポーツ中継になぜ“チャラキャラ”の兼近?と思ったら、実は野球経験者のようで。

「なんでも野球少年だった兼近は、中学生時代には地元・札幌市の大会で優勝経験もある実力の持ち主だったそう。ポジションはショートでチームを盛り上げるムードメーカーだったみたいで、当時から芸人としての資質があったのでしょう。

 WBC開幕前にもアマプラの直前特番にMC出演しては、豊富な野球知識と芸人らしいトーク力で番組を回して盛り上げていました。その実績を買われて試合中継でも起用されたのでは?」

 なるほど、Webニュースメディアの芸能ライターによると、公認サポーターの中居同様にうってつけの人材だったということか。ところが、いざスタートしたWBC中継にーー、

《アマプラのWBC実況、マジで兼近いらない》
《兼近いらないんだけど球場音声だけとかにできないの?》
《たしかに兼近いらない。中居くんですらそんなにでしゃばってないのに》

 アマプラの配信を見ていた視聴者と思われるSNSユーザーか、間も無くネット上には「兼近いらない」の大合唱が起きてしまったのだ。

兼近が野球ファンに嫌われた理由

 2022年末より事件が発覚し始めた、広域連続強盗の指示役“ルフィ”とされる渡辺優樹容疑者との過去のつながりが指摘された兼近。それに伴い不適切ツイートも掘り起こされる騒動に巻き込まれた影響が、視聴者から“スポーツの場にふさわしくない”と見做されてしまったというのか。

「いえ、事件やルフィがどうこうよりも、単純に兼近のMCぶりを見て不快感を感じたみたいですね。3月7日にアマプラで配信された強化試合のオリックス戦でも、同様に“兼近いらない”との声が上がっていました」(前出・芸能ライター、以下同)

 直前特番では好評に思えた彼のMCがなぜ、本大会では敬遠されることに?

「たしかに野球好きな気持ちは伝わりましたし、経験者らしく着眼点も鋭いように思えました。それだけならよかったのですが、例えば中国戦で“野生のパンダの数を情報として入れてください”、大谷選手らのペッパーミルパフォーマンスにも“下味つけて”などとちょいちょいボケを入れてきたんです(笑)。

 またラーズ・ヌートバー選手のミドルネーム“タツジ”から、“タッちゃん”などと選手を馴れ馴れしく呼び始めるチャラキャラも出てしまった。終始冷静な口調で真面目に解説に務めていた、自身のWBCや二刀流エピソードを披露していた王さんもあって、兼近が余計に悪目立ちしてしまう格好でした」

 なるほど“芸人のサガ”なのか、番組を盛り上げようとがんばり過ぎてしまった結果、野球中継に集中したい、王さんたちの解説にじっくりを耳を傾けたい野球ファンから総スカンを喰らい「兼近いらない」と嫌われてしまったようで。

 試合の途中で“MC交代”を告げられないようほどほどに。