冬の洗車は寒くて面倒? 手早くキレイに仕上げたい! “洗車マニア”が実践する時短テクニックとは?

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拭きあげ作業を短縮すれば冬の洗車は一気に楽になる

 冬が近づくと、つい億劫になってしまうのが「洗車」です。寒くなると冷たい水を使うのに抵抗を感じてしまうものです。

 太平洋側は乾燥して湿度が低くなることもあってホコリが舞いやすく、キレイに洗車しても数日でボディにうっすらとホコリが乗ってしまいます。

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 冬の洗車を手早く済ませ、なおかつ、キレイな状態を長持ちさせるにはどうすれば良いのでしょうか。

 都内の中古車販売店スタッフで、自身のクルマはエンジンルーム内まで洗うという「洗車マニア」のSさんに、寒い季節ならではの時短テクニックを教えてもらいました。

寒い冬の洗車時短がおすすめ

 一般的な洗車の工程は、水で車体のホコリや汚れを流し、カーシャンプーとウェスなどを使って洗い、再度水をかけて洗い流します。その後、水気を拭き取り、コーティングなどでボディを保護するといったところでしょう。

 洗車マニアのSさんによると、おおまかな作業工程はあまり変わらないものの、工程ごとに便利な洗車グッズなどを使って効率を上げることで時短につながるといいます。

「水洗い、カーシャンプー、すすぎの行程まではあまり差は出ませんが、時間を短縮できそうなのがボディ表面や接合部にまで入り込んだ水分の拭きとり作業です。

 便利グッズを活用することで、拭きとりの時間を大幅に短縮することができます」

 最近は汚れ落としとコーティングを同時におこなえる商品もあり、以前の重労働からはだいぶ時間が短縮できるようになりました。それでも拭きとりは大変な作業ですが、どうすれば時短になるのでしょうか。

「私が会社(販売店)でも使用しているのは、バスタオルサイズのマイクロファイバークロスです。

 お客さまのクルマをお預かりして引き取りに来られる前などに洗車するのですが、できるだけ短時間で、しかも仕上がりも良く済ませなければいけません。

 そんな場合でも大きめのマイクロファイバークロスでボディをなぞるように拭きとることで洗車傷なども極力減らせますし、バスタオルサイズ1枚でも1台を十分に拭き上げる吸水性があり、大幅に時間短縮ができます」(中古車店スタッフかつ洗車マニアのSさん)

 いままでは人工セーム皮などで拭きとることが多かったのですが、最近はコーティング専門店をはじめクルマ関係のプロのほとんどが大判のマイクロファイバークロスで拭きとるパターンを採用しているようです。

 実際に筆者(金田ケイスケ)も使っていますが、これまでは洗車後の拭き上げに20分近くかかっていたのですが、いまでは5、6分でほとんどの水分を拭き取ることができるようになりました。

 しかもボディをなぞるようにするだけで良いので作業効率は大幅アップ。15分は時短できます。

 またSさんいわく、新製品はどんどん使ってみたほうが良いとのこと。洗浄剤入りコーティングなどはそのひとつであり、最初は抵抗を感じるかもしれませんが、よほどコーティングの仕上がりにこだわらない限り、その艶感や仕上がりは満足できるレベルだといいます。

「新しい商品は、洗浄力や仕上がりまでの時間が早くなっています。いつもの商品も使い慣れているので良いとは思いますが、冬に時短で仕上げたい人は、仕上がりの早さをウリにしているものを試してみてはどうでしょうか」(中古車店スタッフかつ洗車マニアのSさん)

白くなった樹脂パーツのツヤを取り戻すには?

 ボディの表面をキレイにする人は多いと思いますが、洗車マニアのSさんいわく、普段あまり気にかけていない細かいパーツや手が届きにくいところほどキレイにするのが、スッキリ見せるコツだそうです。

「たとえばグリルやモールなどのクローム(メッキ)パーツは、経年劣化で白く曇りがちです。

 たまには、普段手が届かないような細かいクロームパーツをキレイにすると、古ぼけた印象を改善できると思います」

白ボケが目立つ樹脂パーツ

 また、どんなに洗っても白ボケしてしまうのが樹脂パーツで、「シボ加工」と呼ばれるザラザラした未塗装状態なものがほとんどということもあり、劣化が目立つ部分です。

 しかも、ワイパー周辺のカウルトップやドアミラーの付け根、SUVなどではフェンダーアーチなど、普段あまり気にしていないけれど意外と目立つ部分に用いられています。

 樹脂パーツは塗装で保護されていないぶん直射日光に含まれる紫外線や酸性雨などの影響をモロに受けやすく、色がくすんでしまいます。「色抜け」というそうですが、この状態になると、表面の汚れを落としても黒さは復活しません。

 そんな状態になってしまったらどう対処すべきなのでしょうか。

「樹脂製クリーナーなどを使用するのも手ですが、意外におすすめなのがメラミンスポンジです。

 非常に硬度が高い(つまり硬い)のでボディの洗車には不向きなのですが、樹脂製パーツの白ボケ部分を消しゴムのように除去することができます」(中古車店スタッフかつ洗車マニアのSさん)

 メラミンスポンジは薄く表面を削ってしまうことから、使い方を間違えると塗装面に新しい傷をつけてしまったり、シボ加工がなくなってしまうこともあるので慎重に使う必要があります。

「メラミンスポンジ使用後は、改めて洗ってからコーティングなどで表面を保護します。

 白ボケを解消したあとであれば樹脂パーツ専用コーティング剤じゃなくても大丈夫で、ボディ用のコーティング剤でも十分保護効果が得られますし、汚れも付着しにくくなります」(中古車店スタッフかつ洗車マニアのSさん)

 最近はあまり使わなくなりましたが、昔からある「毛ばたき」は、キレイに仕上げた状態を長持ちさせるのに有効なのだそうです。

「コーティング後にボディに付いたホコリなどは、毛ばたきでサッと落とせばキレイな状態をキープさせることができます。

 春に気になる花粉などにも使えるので、毛ばたきを常備するのも良いと思います」(中古車店スタッフかつ洗車マニアのSさん)

※ ※ ※

 冬が本番を迎える前に、普段は手が届かないところを意識しながら時短洗車してみてはいかがでしょうか。