「月9」でダブル主演となる坂口健太郎(右)と杏。2016年公開の映画『オケ老人!』でも共演している

 夏の改編期を迎え、新ドラマがこれから続々、スタートする。毎回、話題を集めるフジテレビ系の月曜午後9時台のドラマ、通称「月9」は今回、坂口健太郎と杏がダブル主演を務める『競争の番人』。7月11日に放送開始となる。

「さすがは『月9』」という豪華キャストだが、一部ではあることが話題になっている。

「『月9』は、4月スタートの『元彼の遺言状』と、この『競争の番人』、2クール連続で同じ原作者の作品となるのです。これは『月9』としてはもちろん、他局でもほとんどなく、かなり異例だといわれているのです。

 また『月9』は、2022年1月から『ミステリと言う勿れ』を放送しており、これで3クール連続でのミステリー系作品ということになります。かつては王道の恋愛ドラマで黄金期を築いた『月9』だけに、放送業界でも注目を集めています」(芸能ライター)

 フジテレビの黄金期を築いた「月9」に何があったのか。テレビドラマに精通する、コラムニストのペリー荻野さんが分析する。

「まず、ミステリー作品が続いていることについてですが、これは『月9』に限らず、他局を含めたドラマ全般にいえる傾向で、とくに2022年はミステリーが多くなっています。

 今の地上波テレビの視聴傾向として、恋愛ものよりもミステリーのほうが強いということは、どの局も意識しています。フジテレビの看板である『月9』は、“ハズす”ことが許されないので、手堅くいこうということではないでしょうか。

 そして手堅さという意味では、オリジナル作品よりも、原作が話題の作家さんであるほうが断然、強いんですよ。タイアップもしやすいし、キャストも押さえやすくなります。話題の作家と豪華キャストという相乗効果で、ドラマの注目度も上がります。

 そこで、新川帆立さんですよ。『元彼の遺言状』と『競争の番人』の原作者です。デビュー作『元彼〜』が、いきなり『このミステリーがすごい!』大賞を受賞してベストセラーになっています。元プロ雀士で、東大の法学部出身、弁護士資格あり、31歳の若さ、アメリカ在住……と、とにかく話題性に事欠かない作家さんなんです。

 キャストを押さえやすいということは、『元彼〜』で、大泉洋と綾瀬はるかという超豪華キャストを揃えられたことが何よりの証ですよね。

 ミステリー系でもストーリーは若者向け、豪華キャストで華やかさがあり、フジテレビらしさは出したい――そうなると、この作家さんなんだな、というのはストンと腑に落ちるものがあります。

 さらに深読みすれば、フジテレビはこの作家さんを“捕まえて”しまいたいのでは……とまで考えてしまいますね」

「新川無双」の状況は、しばらく続きそうだ。