Pixel 6aとiPhone SE(第3世代)の真っ向勝負! どちらの機種を買えば良いのか徹底指南

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●今年の夏は激戦のミッドレンジスマートフォン市場が熱い!
Googleは7月28日に新型スマートフォン「Pixel 6a」を発売します。
KDDI、ソフトバンク、Google公式オンラインストアなどで販売が予定されており、価格は公式オンラインストアで53,900円となっています。

Pixel 6aの最大の特徴は「価格を抑えつつも基本性能はハイエンド」です。
Pixel 6シリーズの最上位モデル「Pixel 6 Pro」とほぼ同じチップセット(SoC)を採用していながら価格は半額以下という高コストパフォーマンスが最大の魅力です。

一方で、同様のコンセプトを持つスマートフォンと言えば、
真っ先に思いつくのがAppleの「iPhone SE(第3世代)」です。


迷ったらコレ!の代表的なスマートフォンiPhone SE(第3世代)


iPhone SE(第3世代)は今年3月に発売されて以来、常にセールスランキングの上位にあります。

iPhone 13シリーズとほぼ同等の高性能SoCを採用しながら価格は5万円台と、まさにPixel 6aと同じコンセプトです。
基本性能を重視しつつ、カメラやディスプレイ性能など、本体機能の部分でコストを抑えた作りとなっている点も非常によく似ています。

Pixel 6aの登場により、今夏はiPhone SE(第3世代)との一騎打ちのような販売合戦が予想されます。
両機種にはどのような違いがあり、どのようなユーザーに向いているのでしょうか。


Pixel 6aとiPhone SE(第3世代)、どっちが欲しい?



●OSの違い、気にしていますか?
当然ですが、初めに考えなければいけないのは、
「iOS」と「Android」のどちらのOSのスマートフォンが良いか?
ということです。

例えば、これまでAndroidスマートフォンを使用してきた場合、iOSを採用したiPhone SE(第3世代)に機種変更(買い替え)すると、データ移行やアプリの引き継ぎ作業が非常に面倒になります。

中にはAndroidのみで提供されているアプリや、iOS版のアプリへデータを引き継げない場合もあります。
このため、
違うOSを採用したスマートフォンへの機種変更はあまりオススメしません。

また、中高生など初めてスマートフォンを購入する場合、家族や親しい友人が利用しているOSと同じスマートフォンを選んでいくと使い方などの相談やサポートがうけやすくというメリットもあります。

家族と同じOSのスマートフォンであれば、基本的な使い方や設定方法など、わからないことやこまったことが発生しても教えてもらうことができます。
スマートフォンは非常にシンプルなユーザーインターフェイス(UI)なのですぐに覚えられますが、1から独学で覚えるのはそれなりに大変です。

スマートフォン自体の便利な使い方やアプリの活用方法なども含め、相談できる環境がある方がベターなのは間違いありません。


OSの違いは意外と大きい。自分の生活環境に合ったOSのスマートフォンを選ぼう



●本体の差で意外に大きいのは? あなたにピッタリなのはどちらか
どちらのOSの機種でも問題はない、という人であれば、次に比較すべきは性能と機能でしょう。

基本性能(処理性能)に関しては、Pixel 6aとiPhone SE(第3世代)のどちらを選択しても、実利用で大きな差はないと考えて問題はありません。
最新の3DゲームやVRコンテンツなど、高いグラフィックス処理性能を必要とするアプリなどでも快適に動作します。

大きな違いがあるのはディスプレイ性能とカメラ性能です。

◇Pixel 6a
・6.1インチ/FHD+(1080×2400ドット)、アスペクト比20:9、OLEDディスプレイ
・背面標準(広角)カメラ 1220万画素
・背面超広角カメラ 1200万画素
・前面カメラ 800万画素

◇iPhone SE(第3世代)
・4.7インチ/1334 x 750ドット、アスペクト比16:9、液晶ディスプレイ
・背面標準(広角)カメラ 1200万画素
・正面カメラ 700万画素

このように、ディスプレイ品質やカメラユニットの数などではPixel 6aのほうがよりモダンな仕様となっています。
これは、iPhone SE(第3世代)が筐体設計の多くをiPhone 8と共通化することでコストダウンを図っていることに関係しています。

iPhone 8は2017年に発売された機種です。
iPhone SE(第3世代)は中身のSoCやカメラユニットこそ最新のものへと換装し、5Gにも対応させるなどの強化を図っています。
しかしながら、ディスプレイサイズを大きくできない、カメラユニットの数を増やせないなどの制約があります。


カメラの性能は非常に高いが、超広角がないのはカメラ機能を多用する人には少し不満かもしれない


iPhone SE(第3世代)は、ディスプレイサイズが小さめであることも不満が出やすい部分でしょう。

昨今の主要なスマートフォンは20:9や19.5:9といった超縦長のアスペクト比を持つディスプレイになっており、デザインでもホームボタンなどがない全画面デザインとなっています。

Pixel 6aもトレンドに合わせた20:9のアスペクト比の全画面デザインです。
上位機種であるPixel 6やPixel 6 Proとそっくりなデザインである点も、安さを感じさせない良い点です。

iPhone SE(第3世代)に搭載されたホームボタンは、その使いやすさに定評があるため一概にデメリットとは言い切れません。
しかしながら、動画の視聴や写真の閲覧などを頻繁に行いたい人には若干画面が小さく感じるかもしれません。



Pixel 6aの6.1インチディスプレイは十分な広さとスッキリとしたデザインだ


最後に注意したい点はストレージ容量です。
Pixel 6aは128GBモデルのみですが、iPhone SE(第3世代)は64GB、128GB、256GBの3モデルがラインナップされています。

どちらの機種もmicroSDカードが使えないため、本体内蔵のストレージのみでデータ管理やアプリのインストールを行わなければなりません。
写真や動画を大量に撮る人や、ゲームアプリをたくさん入れて遊びたい人の場合、128GB以下では容量が不足する場合もあります。

容量不足への対策にはオンラインストレージやパソコンへのバックアップなどがありますが、そういった手間をなるべく避けたい場合はできるだけ大きなストレージ容量を選択したいものです。


ストレージ容量を選択できる点はiPhone SE(第3世代)の大きなメリットだ)


このほか、iPhone SE(第3世代)はディスプレイ保護ガラスや本体ケースなど、サードパーティ製のアクセサリーが非常に豊富な点は見逃せません。
筐体設計がiPhone 8とほぼ同じである点もアクセサリーのバリエーションの多さに寄与しています。

オシャレなアクセサリーを色々使ってみたい方や、安価なディスプレイ保護ガラスなどを重視する方には大きなメリットです。


●メリットとデメリットをしっかりと把握してから検討を
最後に、両機種を選ぶポイントをまとめておきます。


◇Pixel 6a
・Android OS
・53,900円(公式オンラインストア)
・上位機種と同じ基本性能(ハイエンドモデルと同等のSoC)
・比較的大きなディスプレイ(6.1インチ・OLED)
・背面のカメラユニットが2基(広角・超広角)
・ストレージ容量が128GBの1モデルしか選べない
・上位機種とほぼ同じモダンなデザイン

◇iPhone SE(第3世代)
・iOS
・57,800円から(公式オンラインストア)
・上位機種と同じ基本性能(ハイエンドモデルと同等のSoC)
・ストレージ容量が64GB/128GB/256GBの3モデルから選択可能
・ディスプレイが小さめ(4.7インチ・液晶)
・背面のカメラユニットが1基(広角のみ)
・ホームボタンが使いやすい
・サードパーティ製の各種アクセサリーが豊富


どちらの機種にも一長一短があり、一概に「こちらを買えば間違いない!」と決められないのがスマートフォンの面白いところです。
iOSの機種を使い慣れているならiPhone SE(第3世代)が断然オススメですし、初めてスマートフォンを購入する方で家族がAndroidスマートフォンを利用しているならPixel 6aをオススメします。

自分にとってどちらがより使いやすいスマートフォンなのか、しっかりと見極めて検討してみてください。




執筆 秋吉 健