ある見方では、同国を南北に流れるドニエプル川を境に、東側の区域はロシアに支配され、西側はNATO陣営やEU(欧州連合)が応援する地域になるという予測もある。

 東側のウクライナ国民にしても、これだけの侵略を受けて、ロシアへの反発は当然のごとく高まる。ロシアにとっても苦難の時が始まる。

 現在、1日に日本円換算で2兆円の戦費がロシア側にかかっているといわれる。この戦費負担は重い。

 大国の振る舞いをするロシアだが、GDP(国内総生産)では世界10位の韓国(1兆8067億ドル、約207兆円)を下回る1兆7107億ドル(約196兆円)で世界11位(2021年の統計)。

 経済的にも追い込まれたプーチン氏の、自分勝手で、相手にも相当な犠牲を強いる侵略は決して長続きしないことは明らかである。正気に戻る時だ。

リーダーの覚悟と決断 世界の株価は乱高下しながら、ジリジリと下げ基調。一方、原油価格は高騰し、石油、天然ガス不足の長期化が懸念される。

 このままでは、世界経済は大不況、しかも、「経済大停滞の中で物価が上昇するスタグフレーションになる」(某経済研究所の首脳)という見方が強まる。

 日本という国の立ち位置と進路をどう定めるか─。日米同盟を基軸にし、また自由主義、民主主義で価値観を共有する欧州とも共同歩調を取りながらも、日本ならではの立ち位置を確保すべき。

 キーワードは『自立・自助』。国としての基軸をしっかり持ちながら、各国・各地域と連携していくことが大事。

 相互に依存しながら生きるというグローバリゼーションの道は、今回、ロシアのウクライナ侵攻という暴挙で、〝妨害〟を受けたが、基本線は『共生・共存』にある。『共生・共存』の中で『自立』を確立する生き方。

 苦難の中に活路を見出すという意味で、リーダーには『覚悟』と『決断』が求められる。

食を通じて、共生の世を 混沌の中で、企業にも自分たちの生き方に基本軸が求められる。

「やはり食を通じて、世界中に幸せの輪を広げていきたい。食の喜びを広げていきたいと思います」と語るのはキッコーマン社長の中野祥三郎さん。

 本業のしょう油をはじめとした調味料や加工食品は世界中の人に愛されている。いわば食を通じて、人々を幸せにするという存在。

「やっぱり平和であることが、われわれにとっても一番です」と中野さん。

 キッコーマンは日本で生まれ育ち、今や米国、欧州にも生産拠点を構え、世界の人々に商品を届けている。

 コロナ禍では、世界的に外食が減り、内食が増えた。家庭の中での食事は、料理するのにしょう油や調味料を使う。家庭でみんなと一緒に食を共にし、苦楽を共にする幸せを届けていく。本業を通じて、世のため、人のために尽くすという企業の努力は続く。