新人研修会終了後、オンライン取材に応じた西武ドラフト1位・渡部健人【写真:球団提供】

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球団から「米を摂り甘い物を控えよ」と指示

「2021年NPB新人選手研修会」が8日にオンラインで行われ、西武ドラフト1位の渡部健人内野手(桐蔭横浜大)も参加した。現在体重118キロで、このままでは12球団を通じ日本人最重量選手として今季開幕を迎える可能性が高い通称「よくばり君」は、寮に隣接した室内練習場で連日200球のマシン打撃に取り組んでおり、減量を見込んでいる。

 例年は12球団の新人選手が都内のホテルに集結して行われる研修会だが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でオンラインに。渡部は「万が一薬物やドーピングに手を出してしまうと、チーム全体に迷惑をかけると感じた。しっかり生活していきたい」と感想を述べた。もっとも、いま注目の的となっているのは体重だ。

 6日に埼玉県所沢市の「若獅子寮」へ入寮した際、昨年10月のドラフト会議で指名された当時より6キロ増の118キロに達したことを告白。ドラフト後に「3、4キロ減らしたい」と口にしていたが、年末年始で昨年日本人選手最重量だったロッテ・井上の114キロを抜いてしまった。西武ではチーム最重量のメヒアと並ぶウエートである。

「テレビで見るよりデカく見えた」中村は公称102キロ

 入寮後、球団サイドから「米を摂り、甘い物は控えるように」と指示されたという。連日のマシン打撃では、「まだマシンに慣れていないので打ち損じが多い。しっかり捉えられるようにしないと」と悪戦苦闘中。本人は「体重は10日に始まる新人合同自主トレで絞られると思う。楽しみです」とあまり意に介していない様子だが、「寮のご飯はすごくおいしい」とも語り、減量につながるかどうかは微妙だ。

 ロッカーが隣の主将・源田からは「どすこ〜い!」と声をかけられた。プロ20年目の「おかわり君」こと中村にもあいさつし、「テレビで見るよりデカイ」と感じたというが、公称の体重で言えば、中村は102キロに過ぎない。もちろん結果が出るのであれば、何キロあろうが文句は言われないはずだ。

「1軍の投手に対応することが、いま1番の目標。マシン打撃でイメージを作りながらやっていきたい。自分のペースで焦らず、ケガをせず、いい状態でキャンプに入りたいです」と渡部。最終的には「1番獲りたいタイトルは本塁打王。そこを目標にやっていきたい」とぶち上げた。

 研修会ではSNS活用にあたっての注意喚起もあり、「炎上しないように、気をつけてやっていきたい」と話したが、この日の報道陣とのやり取りでも、巧みな話術を披露し何度も笑いを誘った。今後、そのコメント力でもファンの心をつかむのは間違いなさそうだ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)