物議を醸す台中市政府警察局の投稿画像=フェイスブックページ「TCPB局長室」から

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(台中中央社)大勢の制服警察官がマスク姿の女性を追いかける――台中市政府警察局のフェイスブックページの投稿が物議を醸している。新型コロナウイルスの感染対策として在宅隔離の徹底を呼び掛ける趣旨で投稿されたが、女性を「モノ化」していると市議から指摘が上がった。同局は日本の人気テレビ番組「逃走中」のパロディーだと説明している。

投稿には「現実の世界ではバラエティー番組『逃走中』のようにはいかない」「逃げ切っても賞金は得られず、待ってるのは高額な罰金のみ」など、同番組に関連付けた文章が添えられた。

投稿のコメント欄には、同番組のキャプチャー画像とともに「似すぎ」と再現度の高さを称賛する意見もあったが、アダルトビデオ(AV)を連想させるとの声も多く寄せられ、投稿画像と構図が近いAVのジャケット画像をコメント欄に貼り付けた人もいた。また同市政府后里消防分隊が便乗し、同局の画像を引用した上で「外出の際にはコンドーム…ではなく、マスクの着用を忘れずに」などと投稿した。

与党・民進党の江肇国市議は、ユーモアや親しみのある方法で啓発したいと考えるのは理解できるとしつつ、ただ今回の投稿は不当な連想を引き起こすと指摘。同党の頼佳微市議は、1人の女性を大勢の男性警官が追いかけるというのは警察のイメージを損なうとの声が女性から上がっていると訴えた。

同局は同番組のパロディーだと説明し、AVを模倣したものではないと強調。同市政府消防局は、后里分隊の投稿は担当者がすでに削除したと弁明した。

(趙麗妍/編集:楊千慧)