トヨタ・ハイランダー(画像: 米国トヨタの発表資料より)

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 米自動車情報サイト「アイ・シー・カーズ」が、米国愛車ランキングを発表した。1位〜15位までが、全て日本車であると言うのだから驚いた。「日本車は品質が良い」とよく言われるが、このランキングは『2019年に中古市場に売りに出された35万台の車両』が対象で、「最初のオーナーが売りに出すまで」どのくらいの期間であったのか、つまり「長い期間愛された」と言えるクルマの評価である。実際の所有年数が確実であるため、信用できるランキングだろう。

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 『15年以上、乗られていた車両の割合は全車種平均で7.7%』、『1位の車両は、18%超』となり、『5人に1人が15年以上乗り続ける』といった結果である。日本市場に比べて車検もなく、長く乗り続ける習慣のある米国と言えども、日本車の「品質の良さ」が改めて思い知らされた。一部では、「過剰品質」と他のメーカーから揶揄されてしまう懸念さえ思い浮かべる。

 では、そのランキングを列挙しよう。

 15位:トヨタ ランドクルーザー。 15年以上乗られた割合:10.6% 14位:ホンダ シビック。 15年以上乗られた割合:11.0% 13位:トヨタ カムリ。 15年以上乗られた割合:11.0% 12位:トヨタ カローラ。 15年以上乗られた割合:11.4% 11位:ホンダ オデッセイ。 15年以上乗られた割合:11.6% 10位:トヨタ ハイラックスサーフ。15年以上乗られた割合:11.8% 9位:トヨタ プリウス。 15年以上乗られた割合:11.9% 8位:ホンダ CR-V。 15年以上乗られた割合:12.4% 7位:ホンダ パイロット。 15年以上乗られた割合:12.6% 6位:トヨタ RAV4。 15年以上乗られた割合:12.7% 5位:スバル フォレスター。 15年以上乗られた割合:12.8% 4位:トヨタ タンドラ。 15年以上乗られた割合:14.2% 3位:トヨタ タコマ。 15年以上乗られた割合:14.5% 2位:トヨタ シエナ。 15年以上乗られた割合:15.5% 1位:トヨタ ハイランダー。 15年以上乗られた割合:18.3%

 さすがに上位車種は現地米国の独特の車種となっており、この辺りはグローバル市場を思わせる結果だ。しかし、こうした「圧倒的結果」で「日本車の品質」の良さを見せつけられると同時に、長年愛される「使い勝手の良さ」も強烈に感じる。

 昔から「日本車は痒い所に手が届く」と言われるように、「使い勝手を考えた細かい装備」がこうしたランクでも役に立っていることが窺い知れる。

 スウェーデン・ボルボが中国資本に買収されて以降、日本車を見倣った「使い勝手の向上」を目指す繊細な作りとなっているのも、世界的に日本車の良い部分を評価する動きであり、日本人として喜ばしい限りだ。