楽天・石井GMが報道陣に配布した文書

写真拡大

 楽天の平石洋介監督(39)が今季限りで退任することが5日、正式に決定した。1年契約の任期満了に伴うもので、この日の午後に仙台市内の球団事務所で石井一久GMと話し合い、球団側から契約延長のオファーを出さないことが伝えられた。球団は来季から新設する「2軍統括」のポストへの就任を要請。平石監督は態度を保留している。

 石井GMは監督との話し合いを終えると、報道陣に今回の決定について口頭で説明した上で、今後のチームの進むべきビジョンについて綴った文書を配布した。以下、全文。

 

 まず、大前提としてイーグルスを中長期的に優勝を目指せるチームにしていかなければいけないと考えています。

 そのようなチームをつくる時に、昨年、今年と感じたことは、バントやスクイズなどの精度やサインミスなどの多さ、走塁を含めた先の塁への意識改革が1年を通して改善しきれなかったと感じました。これは、今年に起きた課題ではなく、僕が見る中では長くイーグルスにある課題だと認識しています。

 そこをどう改善していくのかを考えた時に、1軍の公式戦の中でもクオリティーを含めチームとして教育や意識改革を徹底していかなければ、隙のないチームの伝統をつくりあげられないのではないかと感じます。

 今後、5年、10年と選手やスタッフが変わっても、チームカラーやプレーの伝統というものは受け継がれていきます。今のチームにはその改革やチームの伝統の基礎をうまく促進できる方にチームを預ける必要があるのではないかと考えています。

 それを平石監督に出来ないから契約年数通りに退任ということではなく、指導者にはそれぞれ得意分野があります。

 細かい野球をする戦略家、ダイナミックな野球で長所を伸ばす指導者、チームの雰囲気をつくるモチベーション指導者など、そのほかにもいろいろ得意なカテゴリーが人ぞれぞれ指導者にはあると思っているので、長きにわたる課題に対して、よりカテゴリーに合う方に来ていただくことが大事ではないかと考えています。

 ただ、平石監督とは昨季途中から意見交換をしっかりして戦ってきました。僕の方から、若い選手の起用法や(新外国人の)ブラッシュでいえば、初年度ということもあって成績がでなくても150打席のバッファを持ってほしいなど、いろいろ制約がある中でお互い協力してやってきました。平石監督の良い部分というものは多く見てきたつもりです。

 僕の中でも球団のデータとしても、平石監督の長所は保管できるものですし、僕は監督が「最後の職」という古い考え方は持っていません。

 将来的にどんなポジションであろうと、チームの組織で指導者として平石監督にやってほしいと思っています。そのために、広い視野を持っていただく場所をチームとしてオファーしました。