【米国はこう見ている】米専門家がイチロー「過小評価」の理由分析、「私の中ではすでに殿堂入り」
今季中の3000安打到達は「可能」
今季メジャー16年目を迎えるマーリンズのイチロー外野手は今季中に史上30人目の3000安打に到達するかどうかが大きな注目を浴びている。現在、2935安打で残り65本。ここまでも現地メディアの間で様々な特集が組まれる中、米スポーツ専門ニュースサイト「ブリーチャーズ・レポート」が「3000本安打でイチローの殿堂入りは確実になるのか?」とのテーマについて、専門家の見方を動画付きで伝えた。
今回は進行役がMLBアナリストで名物コラムニストのスコット・ミラー氏に質問をぶつける形で、イチローの現時点での評価、また、3000安打達成が可能かどうかを掘り下げている。
まず、今季中の3000安打到達について、ミラー氏は「可能だと思う」と回答。「クリスチャン・イエリッチ、マルセロ・オズナ、ジャンカルロ・スタントンに続く4番目の外野手となるが、65本安打を記録できるほどの打席数は手にできる」と分析している。
また、ここまで築き上げてきたキャリアが「犯罪的に過小評価されている」ことを問われると、同氏もその事実を肯定し、「偉大な強肩の持ち主で偉大な守備選手でもある。現代において過小評価されている選手だ。過小評価の理由は、ポストシーズンへの出場回数。マリナーズでは1度。明らかに彼の全盛期だった2001年に出場したが、それ以外で10月にプレーしたのは2012年にヤンキースでプレーした時だけだ。可哀想なイチローはそこにたどり着くことができていない」と解説している。
3000安打達成せずとも「殿堂入り選手とみなす」
さらに「イチローの殿堂入りには3000本安打達成が必要か? それともすでに殿堂入りは確実か?」との問いには「私の中ではすでに殿堂入りだ。イチローの殿堂入りに疑問の余地はない。いつの日かクーパーズタウンの壇上でスピーチをすることになるだろう」と殿堂入りに太鼓判。「3000本を達成すれば、殿堂入りは確実だが、達成しなくても他の投票者も彼を殿堂入り選手とみなすと思う」とも付け加えている。
イチローはメジャー初年度に首位打者、盗塁王、新人王、MVP、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞を獲得したのを手始めに数々の実績を残してきた。シーズン200安打やゴールドグラブ賞、オールスター出場などは10年連続で達成し、262安打のシーズン最多記録も樹立している。
これらに3000安打の偉業が加わるか否かは殿堂入りに影響なしとの見方がなされているが、残り65本に迫る金字塔達成は誰もが期待するところ。メジャー16年目を迎えるベテランの活躍が注目される。