気をつけて! この冬は「食中毒」に注意したほうがいい理由とは
冬にコワいのがインフルエンザなどの「感染症」。学校やバイト先でうつってしまい、せっかくの休みを寝て過ごしたなんてことがないように、しっかり対策しておきましょう。
昨年も猛威をふるったノロウイルスは一種の「食中毒」なので、マスクや手洗いだけでは防ぎ切れず、海水からウイルスを取り込む「貝」はとくに注意が必要です。今年は新型「G2.17」が登場し、以前かかったひとも対抗できる免疫を持っていないため、誰が感染してもおかしくない状態。残念ながら感染しても特効薬はないので、拡散を防ぐのが精一杯、トイレの水を流すときに「フタ」を閉めるぐらいしか「できること」はないのです。
■ノロの3割は「食中毒」
ノロやインフルエンザで知られるウイルスはきわめてシンプルな構造のため、自力で子孫を残すことができません。そのためほかの動物の細胞に侵入し「代理出産」させるため、細胞は破壊されるわ、ウイルスは増えるわで、感染者は大きなダメージを負うことになります。
シンプルな構造は「変異」しやすいことも意味し、毎年のように「新型」インフルエンザが登場するのもウイルスならでは。下痢や吐き気で知られるノロウイルスも例外ではなく、今年はG2.17と呼ばれる新型が検出されました。昨年かかったひとも要注意、せっかく作られた免疫も新型には通用しないからです。
感染したらどうなるかはご存じでしょうが、意外と知られていないのが「食中毒」の一種であることで、インフルエンザのように「ひとからひと」だけでなく、食品から感染する場合も少なくありません。2012年1月から2015年11月までのデータによると、
・2012年 … 28.7%
・2013年 … 31.0%
・2014年 … 18.9%
・2015年11月まで … 33.0%
とバラツキはあるものの、2〜3割は食品経由で感染しているのです。食中毒と聞くと暖かい時期をイメージするひとが多いでしょうが、ノロの食中毒は11〜翌年1月に多く、
・2012年 … 11月 / 25.6%
・2013年 … 12月 / 24.2%
・2014年 … 1月 / 26.0%
が最多、年末年始はまさに「ノロの最盛期」なのです。
■トイレの「フタ」が家族を守る
もし感染したら、どうすれば良いのでしょうか? ご存じのとおり予防接種も特効薬もないため、ただ治るのを待つしかなく、そのあいだは自分が感染源にならないよう注意するしかありません。
感染者の便や吐しゃ物はウイルスの宝庫なので、後始末が不十分だと拡散する原因になってしまいます。
・塩素系漂白剤で殺菌
・汚れた衣類は洗濯機を使用しない(ほかの衣類にウイルスが拡散)
・ふいた布やティッシュは塩素に浸し、密閉して捨てる
などはご存じの通りで、きちんと後始末する以外に「できること」はありません。
意外と知られていないのはトイレの「水の流しかた」で、吐しゃ物や下痢を流すときにフタをしないとウイルスまみれの「水しぶき」をまき散らし、トイレ自体が感染源になってしまうのです。
フタをせずに水を流すと、汚水は距離/高さともに1m以上離れた場所まで届くというデータもあり、ウイルスをまき散らすの同じですから、つぎに使うひとは堪ったものではありません。また、水滴は煙霧体(えんむたい)と呼ばれる細かい「つぶ」になって長時間空中をただよい続けるため、トイレのドアを開閉するたびに「家じゅう」に広めることになってしまいます。
治るまではタイヘンな思いをするのは周知の通りですが、トイレのフタを閉める労力はごくわずか。家族にうつさないよう「フタ閉め」を励行したいものです。
■まとめ
・ノロウイルスは食中毒の一種。うがいや手洗いだけでは防ぎ切れない
・今年は新型G2.17が登場。去年かかったひとも「免疫」がない
・11〜翌年1月にピークを迎え、単月で30%強の感染者が出る
・トイレの水を流すときにフタを閉めないと、ウイルスを家じゅうにまき散らすことに
(関口 寿/ガリレオワークス)
