苦手な相手とうまく付き合っていくコツ「相手の良い点を探してつぶやく」
誰にでも苦手な人のひとりや二人はいるものです。「あの人とは顔を合せたくない」とは思っていても、それがたとえば会社の上司だったりしたら、避けてとおることはできません。
そして、苦手だと思えば思う程、毎日は辛いものになってしまいます。
そんな残念な毎日を返上すべく、苦手な相手と一緒にいてもプラスの気分で生活していけるお付き合いのコツを紹介していきます。
●相手の良い点を探してつぶやく
コミュニケーションの達人である「話し方研究所」会長の福田健(ふくだたけし)さんによれば、「許せない!」などと相手に腹を立てて不愉快な思いをしているのは、ほかでもない自分自身であるため、自分の心に目を向けないと苦手意識の正体は見えてこないといいます。
じつは、苦手な相手は「自分にないもの」を秘めていて、自分がそれに気付けずに嫉妬しているということもあるようです。
そこを素直に認められるとラクになるわけですが、そのような境地を見出すには、相手の良い点を探して口に出して言ってみるとよいそうです。抵抗を感じる場合は、独り言でもかまわないのだとか。
それがいつか周囲の耳に入れば、間接的に褒め言葉として相手に届きます。誰だって褒められて悪い気はしないもの。ですがじつは、苦手な相手を褒めると、褒めた自分自身がラクになり、なぜかいい気持になれるもののようです。
●先手必勝で話しかける
苦手意識があると、声をかけるときに戸惑いが生じます。こうした迷いを払拭するには、「先手必勝」がポイント。先んじて声をかけるとインパクトが強いので、思わず相手も応じてしまうのだそうです。
意に介さない反応があった場合は後悔しそうになりますが、そんなときは、相手の気持ちになって考えてみることが大切なのだとか。単に相手は戸惑っているだけかもしれないからです。
最初はぎくしゃくしても、この繰り返しをすることで、場の状況に応じた言葉が出るようになるそうです。福田さん曰く、人に対する声かけは「習うより慣れろ」とのこと。
●あえて笑顔で接してみる
単なる笑顔(のつもり)ではなく、本気で最高の笑顔を見せるのも効果的です。苦手な人の存在で今日一日がまた楽しくないという状況でいるより、心穏やかに過ごせたほうが幸せに違いありません。だとしたら、プラスの気持ちで「おはよう!」と、元気よく笑顔で挨拶してみてはいかがでしょうか。
こうした積み重ねにより、雲の間から晴れ間がのぞくように、やがて悪い空気がほぐれはじめていくそうですよ。
●話をちゃんと聞く
苦手な相手の話なんて「聞く気になれない」というのが本音だと思います。しかし、人の話を聞くという行為には、たくさんのメリットがあります。まず、「自分の話も聞いてもらえる」ようになります。
その結果、自分の考えや気持ちもわかってもらえ、「協力が得られる」ようにもなります。
また、話しを聞くという行為は相手への好意の表明でもあるため、やがてはその思いが相手にも通じ、好意が返ってくるのだそうです。
●自分の感情を素直に伝えることも大切
ときには、ありのままに思いを伝えることも大切です。ここで注意すべきは、感情的になるのではなく、感情を伝えるということ。
感情的になるとは、こみあげてきた感情をぶちまけ、「いったいどういうつもりでそんなことを言うんだ!いいかげんにしろ!」などと、相手を非難することであるのに対し、感情を伝えるというのは、「君がそのことを言うたび、イライラするんだ」と、あくまでも感情を表明することです。
自分の感情を正直に白状することで、相手も抱えている事情を話してくれることがあるそうです。
また、たとえば、コロコロ予定を変更してくるなど身勝手な相手に従ってばかりいると、甘く見られ、ストレスを抱え込むことにもなりかねません。こちらの感情をやんわり伝えることはいろいろな意味で大切です。
苦手な相手に心乱されず付き合っていけるということは、コミュニケーション能力が高いことともいえるのではないでしょうか。そう考えると、苦手な相手というのは、自分をレベルアップさせてくれるコーチなのかもしれません。
そのような人と出会ったら、いかに自分が心地よくすごしていけるかのゲームだと考え、攻略!? していくつもりで接してみてはいかがでしょうか。
文・鈴木ゆかり
※参考
『気まずい空気をほぐす話し方』(福田健 著/角川新書)
