本当の馬がいるバーに行ってみる

「バー」というものがある。大人の嗜みと言えばいいのだろうか、間接照明がふんだんに使われた室内にお酒の瓶が並び、正装したバーテンダーがカクテルを作る。

バーと言われると、そんなものを思い浮かべるが、淡路島に馬がいるバーがあった。ぬいぐるみなどではない本当の馬がいるバーがあるのだ。ぜひ行ってみたいと思う。


淡路島のバー


バーテンダーがシェイカーを振りカクテルを作る。綺麗な服を来た客が浅いグラスに入ったお酒を飲む。「あちらのお客様からです」と、女性を口説くこともあるかもしれない。それがバーだ。

すこし入りにくい雰囲気があるのもバーの特徴かもしれない。初めてのお店だと、緊張してしまうのだ。そんなバーに馬がいる。しかも本物の馬だ。さらにポニーではない、大きい馬がいる。緊張している場合ではないのだ。デカい馬に緊張する可能性はあるけれど。

ということで、淡路島の洲本(すもと)市に来ました!

目指すは洲本市内の五色町。タクシーに乗って・・・

馬のいるバーに来ました!


馬場BAR


馬のいるバーは「あわじシェアホースクラブ」が行っている企画。「馬との多様な過ごし方」を提供することによって、人と馬との距離を近づけ、様々なコミュニティを活性化する活動をしている団体だ。

その活動の一つが馬のいるバー「馬場BAR フランシス」である。空の下にバーのセットを作り、そこに蝶ネクタイをした馬の馬(マ)スターがいる。スタッフも正装して馬(バ)ーテンダーになり、お客さんにお酒を提供するのだ。

このように馬に乗りながら、飲み物を受け取る「ドライ馬スルー」を体験することができる。ちなみに馬は道路交通法で軽車両として扱われているので、酔っ払って馬に乗ると飲酒運転になる。ひとまず馬の上ではソフトドリンクにしておこう。馬上で飲む一杯は格別だ。

この馬場BARを運営しているのは、地域おこし協力隊の「山下 勉」さん。馬が好きで、馬を淡路島の地域資源として捉えて活性化ができないかと、いろいろな活動をしている方だ。

馬場BAR以外にも、馬と一緒の泊まる「馬合宿」などを行っている。今後は馬を眺めながら散髪する「馬場barber(バーバー)」のイベントを計画中だそうだ。


公道を走る
もともと淡路島は馬産が活発な地域だった。洲本の三熊山や青木に競馬場があり、姫路や園田競馬場の前身であったと言われている。馬に馴染みのある地域なのだ。

さらに、淡路島には馬で往診に向かう獣医師「山崎博道」さんがいる。あわじシェアホースクラブの中心人物のひとりで、その活動は書籍「往診は馬にのって―淡路島をかけめぐる獣医師・山崎博道」に詳しいが、牛や馬などの診療をするときに近場だと馬ででかけるそうだ。つまり普段から公道で馬が走る地域なのだ。

山崎さんも馬で公道を行くし、バーに訪れた人が公道を馬で歩くこともある。たまに観光客の車が止まり、スマホで写真を撮っていた。馬は軽車両なので、左側通行で歩けば何の問題もない。ドライブスルーだって問題ないのだ。


今後の活動
馬場BARは、京都造形芸術大学の学生「降旗早紀」さんが看板のデザインやメニューの開発に参加している。ここで飲めるお酒も馬に関わるものばかりなのだ。ホーセズ・ネックというウィスキーベースのカクテルや、レディ・フランシスという山崎先生のかつての愛馬の名前の付いたオリジナルカクテルもある。

ホーセズ・ネック


レディ・フランシス


このようなお酒を空の下で、馬を見ながら飲む。今までにないBARではないだろうか。山下さんは今後、淡路島で馬耕や馬搬(馬で田畑を耕すことや馬を林業に活用すること)などを復活させたいそうだ。馬と人が集うコミュニティづくりを、田舎ならではのビジネスとしても成り立つプランで試行錯誤しながら検討している。
馬は犬や猫のように身近にいないけれど、それを身近にするという活動はとてもユニークだ。実際に馬とこのようにじっくり過ごしたのは初めてだ。

テーマソングまである。(山下さんとギターの「有住一郎」さんとで子ども向けに作詞作曲したもので現在3番の歌詞を制作中。) 

ちなみに今回の取材は、様々な馬あそびを紹介する記事「馬ヅラ男」と馬好きの女性が出会ったらを作る際に行ったのだが、面白かったのでスピンオフでこの記事を書いた。馬場BARは常に営業しているわけではないが、次回開催する時は次の公式ページでチェックできる。出張版も検討しているそうなので、地元への出張依頼などの問い合わせも歓迎しているそうだ。淡路島に行くときはぜひ寄ってほしい。

■関連リンク
あわじシェアホースクラブ
「馬ヅラ男」と馬好きの女性が出会ったら

提供:全力コラボニュース(livedoor×JRA)
執筆:地主恵亮 企画:谷口マサト