『そして物語のおわりに』は、今までに書かれた最も妙なクリスマス・ミステリーである。そんなジャンルを正式に定義した人は寡聞にして知らないが、クリスマス当日をまたいで事件が起きるミステリーをそう呼んで差し支えないのではないかと思う。なぜかクリスマスはミステリーと縁の深い時期でもある。女王アガサ・クリスティーの新作はこの時期に刊行され「クリスマスにはクリスティーを」のコピーで売られていた。そのへんから