紙でもアプリでもなくウェブ中心で組まれた ニューヨークタイムズ有料化戦略の衝撃
ニュース記事をインターネット上で無料で無限に読める時代が、終焉に近づいているのかもしれない。ニューヨークタイムズが、とうとうデジタル記事閲覧の有料化を開始したからだ。
世界中に読者を抱える有力紙であるニューヨークタイムズは、オンライン記事の有料化については試金石となる存在と見られてきた。もしニューヨークタイムズでうまくいかないのならば、他のどんな一般紙も失敗する。それだけに、同紙の動向は世界中から注目を集めているのだ。
まず、同紙ウェブサイトの記事は、1ヶ月20本までは無料で読むことが可能。21本目からはデジタルプランの会員でないとアクセスできなくなる。
そのデジタルプランには3種類が用意されている。ひとつは、ウェブサイトと携帯アプリ(アップル、ブラックベリー、アンドロイド)のセットで、こちらは4週間15ドル(あるいは年間195ドル)。ふたつめは、ウェブサイトとiPadアプリのセットで、4週間20ドル(年間260ドル)。最後が、すべてのアクセスが可能なプランで、これは4週間35ドル(年間455ドル)である。
ただし、プリント版の新聞を購読している読者は、ウェブサイトから携帯アプリ、iPadアプリなどがすべてそのままの購読料でついてくる。プリント版購読料は地方によって異なるが、たとえばサンフランシスコ地域ならば1週間7.40ドル、つまり4週間では29.60ドル、年間で約355ドルである。
この価格構造を見るとわかるのは、ともかくウェブ版を中心に据えて考えられていること。つまり、携帯もiPadのアプリもウェブ版とのセットになっていて、ウェブ版が情報発信の中心になるということだ。アプリには、すべての記事が載っているわけではない。つまりは、ウェブ広告収入のためにアクセス数の確保を優先しているのだろう。
続きはこちら(ダイヤモンドオンラインへの会員登録が必要な場合があります)
■関連記事
・「大人、もっと頑張れ!」中学1年生作家とNYタイムズに見抜かれた“デフレ日本”に巣食う大人たちの甘え【岸博幸コラム】
・元NYタイムズのピュリツァー賞敏腕記者が見たウィキリークスの正体と正しい内部告発のあり方
・東日本大震災を海外メディアはどう報じているのか いっそう厳しさを増す日本の政治と経済への視線
・独占インタビュー!『FREE』著者のクリス・アンダーソンが語る「無料経済を勝ち抜く企業と個人の条件」
・有料電子版という日経新聞の「試行錯誤」は間違っていない!【岸博幸コラム】
