――音楽や洋服のお仕事だったり、MEGさんが一緒に仕事をするスタッフに求めるものはありますか? 会社の採用基準というか。

MEG:うちの会社は、いつも集団面接にすることにしていて、5人ぐらい一気に面接するんですけど、その際こっち側も来れるスタッフ全員で、出来るだけたくさん面接をするようにしていて。それは何故かというと、私達も中にいると「入りたい」という初心の気持ちを忘れちゃうんですよ。それを思い出して欲しいという気持ちで、全員呼ぶというのが内部の事情としてはあるんですけど(笑)。大事なんですよね、最初そういう風に思ってたなっていう気持ちとか、これだけ「やりたい!」と言ってくれてる仕事を自分達は担っている責任感みたいなものを、もう一回認識して欲しいし。

採用基準は、素直で思いやりのある子(笑)。単純にキャリアが無くてもいいから、素直で好奇心があって、みんなで頑張っていく、場を仲良く取り持てる人。その気持ちがあれば伸びるから、キャラで選んでます(笑)。どこまで出来るかのテクニックで採るんじゃなくて、学校みたいな感じで育ててあげたいって思うかどうか。みんながみんな仲良く「これやってみよう」「あ、いいね」「こういうのはどうでしょう?」みたいな意見が出しやすい場であるべきだし、単に会社がわいわい楽しい、みたいな。明るい気持ちでいつも過ごせるよね、みたいな場にしてたいので。

――社外でも、こういう人と一緒に仕事すると楽しいというのはありますか?

MEG:約束をきっちり守って有言実行してくれる人とか、あとは、ダメかもしれないけど一回やってみようかという勢いがある人ですかね。それが無い人はちょっと難しいですねー。「やってみないと分かんないじゃん」っていう所の努力を惜しまない人の方が組みやすいかなって。「やってみて良かったね」っていうこともあるから。

――もう一方の初回限定盤「Terminal A」に付属のDVDには「PARIS」のミュージックビデオが収録されていますが。キャストの方などどのように決まっていったんですか?

MEG:「BEST FLIGHT」というアルバム自体が、「Terminal B」に入る5曲の新録もそうだし、今までやりたかったこと全部一区切りコンプリートさせようという企画だったから。映像に関しては、作り込んだものが多かったし、生身の部分を使ったことが無かったなと思っていて、今までのPVに無い感じのビデオを入れたいと思ってたから。ちょうどiLLさんのリリースパーティーって、自分の「MAVERICK」の発売日と一緒なんですけど、私なぜかそこに行ってお祝いの乾杯とかしてて(笑)。iLLさんのアルバムのリリースパーティーで、宇川さんとかとDOMMUNEの上で、江湖さんというCMディレクターの人とたまたま話してて。私が別に何をやってるとかも言ってなくて、その日は別れたんですけど、すごく面白い話が沢山できて。

後に江湖さんにもらった仕事集を見てたら、例えばキムタクの「タマホーム」とか、ソフトバンクとか、他にも今までたくさん「企業イメージが急にオシャレになったな」っていうコマーシャルは、その人が作ってたことが分かって。短いコマーシャルの間とかでもすごく面白いと思ったから、「是非頼みたい!」と思って江湖さんに電話して、「どんな企画なの?」って言われたんですけど、まだ決めてなくて。「PASSPORT」でも「PARIS」でもどっちでも良かったから、「聴いてみて、面白い絵が浮かぶ方にしましょう」と言って、「PARIS」に決まって。

江古さんにどんなストーリーにするか考えてもらって、登場人物が男の人が一人と女の人が一人だったから、何人か候補がいたんですけど、監督のイメージとすりあわせて、綾野剛くんと、やっとここで初めて共演できる久美ちゃんにキャストが決まって。じゃあスタイリスト、ヘアメイクはこの人がいいね、制作プロダクションはコマーシャルの制作チームになりました、カメラマンはこの人になりました、締め切りのばせました、「すげー!」みたいに(笑)、どんどん企画が決まって、大きくなっていって。「この素晴らしいキャストとスタッフに、私は要るのか?」って途中からすごく思ってきたりして。ドキドキのまま撮影に入った感じでした。もう試したいことを全部やった感じがするし、充実の「BEST FLIGHT」って感じです(笑)。