第9試合 ライトヘビー級/5分3R
ルイス・カーン(ブラジル)
Def.2R4分15秒/TKO
ソクジュ(カメルーン)

サウスポーのカーンに対し、オーソドックスの構えからソクジュが右ローを放っていく。二発、三発とローを放ち、右ハイも見せるソクジュ。カーンはケージを背にして戦うシーンが目立つと、左右のパンチで距離を潰し、首相撲から足払いと、ソクジュがカーンにプレッシャーを与える。

左ローから右フックを放つソクジュだが、カーンは距離を測るかのように手数が極端に少ない。左ローを受けバランスを崩したカーンは、ここで鋭いニーをボディに見舞う。ソクジュのフックをダッキングでかわすカーン。ローや右ミドルは受けても、決して顔面にパンチは受けない。

2R、プレッシャーを与え始めたカーンは、ソクジュをケージに追い込むが、ここで放った下段が急所にヒットしてしまう。ソクジュにリカバリーの時間が与えられ、試合はリスタート。再開後も前進したのはカーンに、ソクジュはジャンピング・キックを見せるが、次の手がない。

距離をコントロールしているカーンは、左ストレート、ローを受けながらも右のリードブローを見せて、リズムを崩さない。ソクジュの右ミドルに、左を合わせるカーン。2Rも中盤を過ぎて、右ジャブから左フック、さらにヒザ蹴りとカーンが攻勢に。

ソクジュのサークルワークを先回りして、ケージ際に釘付けにしたカーン。ここでヒザ蹴りから、左ニー。両腕で顔をカバーしたソクジュだが、左腕の外側からカーンの右フックを打ち抜かれると、腰から崩れおちる。ガードポジションを取ることもできず、ソクジュは強烈なパウンドを受け続けると、レフェリーが試合をストップ。群雄割拠のライトヘビー級で、強いインパクトを残すことが期待されたソクジュだったが、皮肉にもカーンの存在感を際立たせる役目を担ってしまった。

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