タワーマンションが林立する東京都中央区の湾岸エリア(本社ヘリから)=加藤祐治撮影

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 高止まりする新築マンション価格が一段と上昇する懸念が強まっている。

 中東情勢の悪化に伴い、原油高で石油製品を使う建材や住宅設備の値上げが相次いでいるためだ。建材などの調達も不安定になっており、完成や引き渡しが遅れる可能性も出ている。(石川泰平)

12か月連続1億円超

 不動産経済研究所が21日発表した4月の首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の新築マンションの平均価格は、前年同月比24・8%高い8736万円だった。一部で高額物件の供給があり、大幅に上昇した。東京23区は38・9%高い1億2498万円となり、12か月連続で1億円を超えた。

 松田忠司上席主任研究員は、建材費や人件費の増加を理由に「価格が下がる要因は見当たらない」と指摘。今後については「早ければ、年末や年明け頃から新築マンションの価格がさらに上昇する可能性がある」と指摘した。

トイレ・浴室・外壁の値上げ

 建材費や人件費の増加により、不動産各社はマンション価格を引き上げざるを得ない状況だ。新築は都心など交通の便が良く、高値でも売れる立地に建てる傾向が強まっており、価格は上昇している。

 さらに中東情勢の悪化により、マンション価格は上がるとみられている。断熱材や塗料、水道管など石油由来の資材が多く使われており、原油供給の不安定化によって品薄や値上げにつながっているためだ。

 住宅設備大手LIXIL(リクシル)はトイレや浴室、外壁など計11品目を平均8〜15%値上げすると発表した。8月3日の受注分から順次実施する。リクシルは「エネルギーコストや原材料価格の高騰が続く中、企業努力のみで対応することは困難だった」と説明する。

 建材も値上がりしており、カネカは、床材や窓枠などに使われる塩化ビニール樹脂の販売価格を21日納入分から1キロ・グラムあたり30円以上値上げした。4月に続く値上げとなる。積水化学工業も4月以降、水道管で使うポリエチレン管について2度の値上げを発表した。

 一方、資材の調達難は、マンション建設にも影響を及ぼす恐れがある。三井不動産レジデンシャルや三菱地所レジデンスは、マンションの引き渡しが遅れたり、計画と異なる建材を使ったりする可能性があると契約者らに通知した。東急不動産ホールディングスも引き渡しが遅れる可能性があるという。中古でも、大規模修繕やリフォームにかかる費用の増加などが懸念されている。