【独自】上海・日本人切りつけ 目撃者が証言
19日、中国・上海の日本料理店で、日本人2人を含む3人が切りつけられた事件で、店に居合わせた日本人がNNNのインタビューに応じ、緊迫した当時の状況を証言した。
■個室の扉の向こう側で…
19日、上海の日本料理店で起きた切りつけ事件の現場に居合わせた男性。当時、同僚と個室で昼食をとっていたところ、大きな物音がし、事件に気付いたという。
「レストランが入るビルと同じビルで午後1時からアポイントがあり、その前に行った。店側に『個室で相席でいいか』と聞かれ、個室に通された。個室は閉められていたが、鍵が閉まるわけではない。非常に簡素な障子のふすまみたいな扉だった。入店した時点で満席ではないが、9割方の席は埋まっているような印象。日本人と中国人、半分半分だったのではないかと思う」
「非常に大きな悲鳴があがり、そのあとに物が倒れるような音が聞こえて、外が非常に騒がしくなった。扉の下のガラス部分から外を見たところ、刃物を持った犯人がいることが分かって、すぐに逃げたかったが、犯人が扉のすぐ外にとどまってしまったので、外に出ることができなかった」
男が個室の前で立ち止まったため、男性は、すぐに逃げ出せなかったという。その際、個室の扉の隙間から見えた男の様子は。
「個室内で、ふすまを両脇から押さえて。テーブルがあったのでその奥に入った。万が一入ってきた場合はテーブルを倒そうとか、その程度のことしかできなかった」
「犯人を直接見たのは捕まった後だが、それまでは扉の下の隙間から足だけが見えていた。非常にいらだった様子で、貧乏揺すりをしているような感じだった。顔が見えないのでどういう感情かは分かりませんが、足だけが揺れているという状況だった。刃物は、同席していた方は下からのぞいて見えたみたい。最終的に刃物を見たのは、店から出たところ。警察が袋にナイフをいれていて、それを見た」
「ナイフは果物ナイフよりは大きいように見えました。いわゆる日本人が使う包丁よりは小さいが、刺身を切る包丁と普通の包丁の間、という印象だった」
■知人が被害に
その後、男は確保され、ようやく店を出ることができたが、そこで、けがをした日本人の被害者を目撃することになる。
「店を出たところで刺された方が座り込んでいて、腹を押さえ込んで血が出ている。知り合いだったこともあって、私も驚いた。座って後ろの壁のようなものにもたれかかっている状況だった。その方が私をご覧になって会釈するような雰囲気があって、意識はあったと思う。私であることには気付かれている様子だった。(けがは)私が見た限りでは腹1か所だった。長い切り傷というよりかは、腹に1か所、傷があるように見えた」
上海の日本総領事館によると、負傷した3人のうち2人は日本人で、病院で治療を受けているということです。容体は明らかになっていない。また、中国の警察当局は、逮捕された男について、言動に不審な点があり、精神疾患の治療歴があると発表している。
この男性も、店の外で確保された男を見たという。
「初老の比較的細身の男性。背もそんなに高くないイメージ。捕まるときはほぼ無抵抗であるように見えた。ビルの警備員がさすまたを持ってきて、そのあとは無抵抗でそのまま取り押さえられた。その後警察が来て、という感じだった」
4月に上海に赴任してきたばかりだったという男性。事件をこう振り返る。
「まさに生まれてから一番恐怖が強かった。場合によっては刺されるという感じだった」
「(普段は)全く危険を感じないというか、日本にいるときと変わらないなと感じていた。日本人を狙った犯行かは分かっていないのでなんともいえないが、基本的な安全行動はおろそかにしてはいけないと感じた。日本で生活しているわけではないということを心のどこかにとどめておかないといけないなと感じた」
