バス事故前から危険な運転か 生徒が保護者に“死ぬかも” 走行中の様子を動画で撮影
福島県の磐越道で起きたバス事故で、生徒が事故前に「死ぬかも」という趣旨のメッセージを送っていたことがわかりました。事故を受け、部活の移動時の安全対策を政府が検討するとしています。
■生徒“死ぬかも”事故前から危険感じていた

生徒たちは、何度も身の危険を感じていたといいます。
生徒
「事故の前から、危ない運転だった」
バスを運転していた若山哲夫容疑者。北越高校・男子ソフトテニス部の部員20人のうち、1人を死亡させたほか、17人に重軽傷を負わせた疑いが持たれています。
捜査関係者によると、若山容疑者は事故を起こす前から、縁石に乗りあげたりトンネル内で車体をこすったりと、危険な運転を繰り返していたとみられています。
身の危険を感じた生徒は当時、バスが走行している様子を撮影していたことが新たに分かりました。その動画は家族に送られていて、「死ぬかも」という趣旨のメッセージも送られていたといいます。
若山哲夫容疑者
「生徒を乗せたバスで大変な事故を起こしてしまい、深く後悔している」
若山容疑者は、謝罪の言葉を口にした上で「体と運転に不安はなかった」。
ただ実際は、ここ最近、何度も事故を起こしていたようです。
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先月、若山容疑者が修理業者から貸してもらっていた代車。
若山容疑者の車の修理業者
「自分の車を2〜3回ぶつけても、私が代車を貸してあげた代車もぶつけてくる」
警察は、若山容疑者が先月から複数回事故を起こしていたとしています。
若山容疑者の車の修理業者
「この2か月くらいの間に頻繁に(事故に)なっている。異常だなっていう感じは受けていた」
■双方あったとみられる“バス料金への懸念”

今回、若山容疑者を手配したバス会社・蒲原鉄道。
運転手やバスの発注を巡って、北越高校とは主張が食い違っていますが、双方あったとみられるのが“バス料金への懸念”です。
蒲原鉄道 金子賢二営業担当
「『安い方を』聞いてくるので、カネの問題だったのかな。(Q:どなたから)部活の顧問の先生」
北越高校男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問
「費用については世間話的なところで『高くなったよね』という話を過去にしたことはあった。金子さん的には少しでも安く済ませた方が、寺尾(自分)が喜ぶのではないかと思った可能性はある」
貸し切りバスの料金は地域毎に国が最低運賃を定めていて、距離や時間によって算定されます。その最低運賃は去年、運転手の担い手不足などを理由に、7%〜8%引き上げられているのが現状です。
■「何かあった時に後悔しても命はかえって来ない」

学校の部活動からの依頼を受けているという、都内のバス会社は…。
銀河鉄道 山本宏昭社長
「(Q:部活動だと資金的に厳しい?)全部そう。みんな安いのを探し回っている」
最低運賃は定められていますが、上限はないため、運賃はバス会社によってピンキリ。

■部活の移動時の安全確保、政府が検討へ
銀河鉄道 山本宏昭社長
「『安い方法ないの?』とか『大型免許持っているから、バスだけ貸してくれない?』って。(Q:バスだけ貸すのは?)ダメダメ。法令で禁止されている。今回の事故を受けて教訓にしてほしいのは学校。安く行くのがいいのか、何かあった時に後悔しても、命はかえって来ない」
レンタカーと運転手を手配した蒲原鉄道についても…。
銀河鉄道 山本宏昭社長
「バス会社がレンタカーを手配するなんてありえない話。(貸し切りバスは)法令に従って(客を)積載している。最低限を割って安くするなんて法律を破れってことだから『できません』と(言うべき)」
