山形放送

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長引く中東情勢の緊迫化が山形県内にも大きな影響を及ぼしています。鶴岡市の自動車整備工場で、エンジンオイルの入荷量が激減し、一部のサービスが停止する事態となっています。

12日、鶴岡市で自動車整備などを手掛ける「大山ボデー」です。

大山ボデー 佐藤知志社長「こちらはエンジンオイル。4月下旬以降注文ができない状態になっていて入荷の目途が立たない。元々あった在庫限り」

自動車のエンジンオイルの仕入れが滞り、4月下旬からオイル交換の新規受け付けを停止しています。

大山ボデー 佐藤知志社長「こういう状況になるのは初めて。しょうがないというか私たちにもどうすることもできない」

この店ではこれまで、1週間でおよそ200リットルのエンジンオイルを使っていましたが、12日時点で、店の在庫はおよそ600リットルです。
現在、オイル交換は事前予約分のみに制限していますが、このまま入荷ができない場合、1か月ほどで在庫が底をついてしまうと予測しています。

大山ボデー 佐藤知志社長「車の安心安全を守るのが私たちの使命だと思っているのでオイル交換を断らないといけない状況になっているのはお客さんに申し訳ない」

背景にあるのは、緊迫化する中東情勢です。
ペルシャ湾沿岸諸国で産出する石油の重要な航路であるホルムズ海峡は事実上の封鎖が続き、このため、さまざまな石油製品の供給が不安定となっています。
その1つがシンナーです。
自動車整備工場では車の塗装に欠かせませんが、入荷される量が目に見えて減少し、在庫不足に陥っています。

大山ボデー 佐藤知志社長「今までは18リットル缶のシンナーが注文すればどんどん入ってきたが、現在は4リットルの小さな缶に入ったものが1缶といった入荷になっていて注文したものがすべて入ってくるわけでなく、小分けになったものが入ってきている状況で、塗装する車の数が限られる」

さらに、シンナーと合わせて使う塗料も入荷が少なくなっています。

大山ボデー 佐藤知志社長「いま白がとても不足していて、先日やっと入ったが供給が不安定なので次にいつ入ってくるかわからない」

佐藤社長によりますと、こうした事態は他県の同業者からも聞かれ、全国的な問題だということです。

大山ボデー 佐藤知志社長「部品やオイルも値上げしてきている状況にあったが、今回は物がない状況なので作業ができないし、サービスが提供できない状況になっている。こうした状況は初めてなのでなんとかオイル・シンナーが入ってくるようになってくれれば」

中東情勢の影響は、住宅メーカーにも広がっています。
寒河江市の結設計工房です。
4月上旬、資材の仕入れ先から中東情勢の影響を示した表が届きました。
石油関連製品の原料・ナフサ不足の影響で多くの商品で値上がりし、中には4割も価格が上昇しています。

結設計工房 兼子浩典一級建築士「値上がりするものと買えないもの 納期がかかってしまうものがあって 常に神経を尖らせてできるだけ工事が遅れないように動いている」

特に影響が大きいのが断熱材です。

結設計工房 兼子浩典一級建築士「元々はこういった断熱材を使っていたが これは今 手に入らない 性能の変わらないガラス繊維系の断熱材を使っている 施工者の技術が必要になってくる素材 隅々までしっかり断熱材が収められている必要がある」

これまで使っていた断熱材は4月9日から仕入れ値が4割上がりました。結設計工房では値上がり後も購入を続けていましたが、欠品のため、5月から購入できなくなりました。

結設計工房 兼子浩典一級建築士「この防湿シートも元々使っていたものが手に入らなくなったので別のものを使っている 仕入れ価格が上昇している いずれこの商品も使えなくなってしまうときが来る懸念がある」

現在は通常通り仕入れている外壁材も、今後、影響を受ける可能性が高いといいます。

結設計工房 兼子浩典一級建築士「これは金属製の外壁だが 表面の塗装だったり 間に断熱材が入っている こういったものが影響を受けていて 価格も上昇してくると思う」

こうした資材価格の高騰と供給不足に、柔軟に対応することが求められているということです。

結設計工房 兼子浩典一級建築士「価格に影響出ている材料は実際出ている お客も急に値上げとなっても大変困ると思うので 当社とお客で折半で値上がり分に対応していく。この状態が続くと 更にいろんな資材に影響が出て 工事が途中でストップしてしまう可能性がある」

1日も早い物流の正常化が待たれています。