前日に暫定2位転落も首位はやはり譲らなかった鹿島。町田戦で光った鬼木達監督のマネジメント力とPK戦で選手にかけた言葉
前日にFC東京が勝利し、EASTで暫定で2位に転落していた鹿島は、ホームで町田と対戦。
サウジアラビアで開催されたACLエリートで準優勝し、大きな経験と自信を手にするとともに、過密日程にも悩まされる町田と攻守において白熱のゲームを展開したなか、50分にセットプレーの流れからFWレオ・セアラが決めて鹿島が先制に成功した。しかし、直後に一瞬の隙を突かれてFWテテ・イェンギにネットを揺らされ、同点に追いつかれる。
川崎でも数々の勝利を手繰り寄せてきた勝負師は、前節は東京Vに今大会90分での初黒星を喫し、試合前には前述のとおり、FC東京に暫定ながら首位の座を明け渡していたが、やはり川崎時代同様に“他チームは気にせず自分たちに集中すること”を徹底させたという。
本来は勝点3が欲しかったところだが、これまで2度、敗れていたPK戦をしっかりモノにし、勝点2を手にできたことは、目標とする百年構想リーグ制覇に向け、最後にプラスに働くはず。その点を指揮官に聞けば、こう返ってくる。
「他のチームのことは気にしていないのが本音のところです。コントロールできないところに力を注ぐよりも自分の力が反映されるところにより力を注いでいくと考えています。
ただPK戦は、それでも勝点1と2で違いがあるよねという話をしました。そこはやはり勝てなかったところでもありますが、勝点2でもしっかり取ろうと。あとは選んでいるのは自分なので、PKを含めて自分らしく蹴って欲しいと、そういう話はしました。思い切りの良さが必要だと思うので、全員がそういう形で蹴ってくれたと思います。
あとは勝点3というところではチャンスがなかったわけではないので、あとは決め切るところ。チャンスの数をもっと増やしていきたいです」
町田戦は前半はロングボールを活用しつつ、「狙いを持ちすぎていた分、もう少し主導権を取れれば良かった部分はあった」とも振り返る。
それでも「前節の敗戦からのゲームでしたが、ファン・サポーターの方が素晴らしい雰囲気を作ってくれ感謝しています。勝点3を取れませんでしたが、最後の最後までそこを目指す姿勢を選手が出せたのは応援のお陰だったと思います」と、しっかり勝点を拾っていくところに“鬼木アントラーズ”の強さを改めて見た印象である。
百年構想リーグは残り4試合。最終節にはEASTの首位を争うFC東京との直接対決も待っている。
勝って修正を繰り返す鹿島が、どう特別シーズンの締めくくりを迎えるのか、注目だ。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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