北朝鮮の若者ら数十人「闇の中での禁断の行為」で”死地送り”に
北朝鮮内陸部の主要炭鉱地帯で働く若者ら数十人が、韓国の映像コンテンツをひそかに視聴・流布していたとして摘発され、最も過酷な労働環境で知られる「死地炭鉱」への強制配置や教化所(刑務所)送りという厳罰に処される見通しとなった。
閉ざされた坑内での過酷な労働と単調な日常の中、外部世界への憧れを育んでいた若者たちの“禁断の娯楽”が、体制を揺るがしかねない思想的逸脱と見なされた格好だ。
デイリーNKの現地消息筋によると、平安南道の北倉地区青年炭鉱連合企業所傘下にある南徳、仁浦、檜安の各青年炭鉱で働く青年坑夫らが、今年2月初旬から国家保衛省と社会安全省による合同検閲で摘発された。検閲ではスマートフォンやSDカードが抜き打ちで回収・解析され、韓国の映画、ドラマ、バラエティー番組に加え、脱北者の韓国定着記や韓国各地の旅行記まで視聴していた実態が判明したという。
特に当局を神経質にさせたのは、彼らが単なる視聴者ではなかった点だ。宿舎の地下倉庫など人目につかない場所で密かに鑑賞会を開き、「自由な暮らし」への憧れを共有。韓国人の服装や言葉遣い、振る舞いを真似る動きまで広がっていたとされる。(参考記事:北朝鮮の女子高生が「骨と皮だけ」にされた禁断の行為)
さらに、韓国で流行する手相占いや四柱推命、性格診断「MBTI」といった心理テスト文化にも傾倒していたことが発覚。当局はこうした行為を「反動的思想文化の浸透」と断定し、今月13日と14日の2日間にわたり公開糾弾集会を開催した。
集会では今回の一件を「国家の存立を脅かし、体制への反感を極大化させる重大犯罪」と位置づけ、数十人を反動思想文化排撃法違反で拘束。罪の軽い初犯の視聴者については、環境が劣悪で落盤事故やガス事故の危険が高い“死地炭鉱”への強制配置、流布に深く関わった者や再犯者については例外なく教化所送りとする方針が示されたという。
ただ、公開糾弾を見守った住民の間からは、「楽しみらしい楽しみもない闇のような炭鉱町で、韓国の映像こそ唯一の慰めだったのではないか」と、若者たちへの同情の声も漏れたとされる。
