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駐車場の車内で一息ついている時、見知らぬ女が突然ドアを開けて乗り込んでくる・・・。そんなホラー映画のような事案が、山形県内で現実のものとして起きています。

【写真を見る】「車が故障した、乗せて」突然車に乗りこみカネをせびるなどした女を逮捕か 恐怖の押しかけ詐欺…女はこれまでも同様の犯行を繰り返していた可能性 事件の詳細と余罪の可能性を探る(山形)

4月末、山形県警察が「村山地方の商業施設などで、見知らぬ女が『車が故障したので乗せてほしい』などと乗り込んでくる事案が発生している」と異例の不審者情報・注意喚起を行いましたが、事態はついに急展開を迎えました。

女が逮捕されたのです。(※画像はイメージ)

天童市で47歳の女を逮捕、その驚きの手口とは

5月3日、天童警察署は詐欺の疑いで、住居・職業不詳の47歳の女を逮捕しました。

女は4月下旬、天童市内の70代女性に対し、こう言って現金1万円をだまし取った疑いが持たれています。「車のタイヤがパンクしてしまいレッカーで運ばれた。お金が無いのでホテル代などを貸してほしい」

「車が故障(パンク)した」「乗せてほしい」「お金を貸してほしい」。警察が警戒を呼びかけていた村山地方での不審な女の行動、そして「40~50代」という特徴と合致しています。

しかし、TUYの取材を進めると、事態は単なる単発の詐欺事件ではない可能性が浮かび上がってきました。およそ3年前にも同じような事件が起きていて、その時と状況が酷似しているのです。

3年前の鶴岡市、一致する「言い訳」

およそ3年前、鶴岡市で1人の女が詐欺の疑いで逮捕されました。 偶然通りかかった車に突然乗り込み、降りようとしない上に「子どものところにバスで行くには1000円くらいかかる」などと車内に居座り、男性から現金1000円をだまし取ったという事件です。

この時、女が車に乗り込むために使ったウソは、どのようなものだったでしょうか。

「車のタイヤがパンクしてレッカーされた。子どもを待たせているので乗せてほしい」

実は、今回天童市で逮捕された女の言い分と、ほぼ同じ手口なのです。

女の年齢から見える「同一人物」の可能性

さらに年齢を見ると3年前に鶴岡市で逮捕された女の当時の年齢が「44歳」。今回逮捕された女は「47歳」であることを考えると、同一人物である可能性は十分にあります。

さらに2年前には、鶴岡市内で「バッテリーがあがり車がレッカーされた」などと言う、同じような手口で車に乗り込み、隙を見て車内から現金20万円を盗んだとして当時45歳の女が逮捕される事件も起きており、住所や発生場所などからこの件も同一の女の犯行の可能性があります。

警察は一連の事件の関連について、TUYの取材に対し「手元に資料がなく答えられない」としていますが、否定はしていません。現在詳細な調べが進んでいるものとみられます。

狙われる善意、自衛の徹底を

○3年前に鶴岡市で逮捕された女(当時44歳・1000円を詐取)

○2年前に鶴岡市で逮捕された女(当時45歳・20万円を窃盗)

○今回天童市で逮捕された女(47歳・1万円を詐取)

「タイヤがパンク」「レッカーされた」。ほぼ同じ言葉を使い、他人の善意や、車内に居座られる恐怖心につけ込む手口。警察が同一人物によるものとは正式に認めていないものの、同一の女が県内を移動しながら寸借詐欺を繰り返していた可能性は高いと考えられます。

また、こうなると、本当に善意を寄せたと思い込み、警察に届けられていない事案もいくつかあると考えるのが妥当です。

最初に発覚したのは1000円だったものが、今回はホテル代として1万円へと金額も跳ね上がっています。今回の逮捕で被害の拡大が食い止められることが期待されますが、私たちが学ぶべき教訓は明確です。

密室になることを考え、リスク回避を

密室である車内に見知らぬ人間を招き入れることは、重大な事件に巻き込まれるリスクを伴います。

駐車場で休憩している時や、誰かを待っている時でも、「車に乗ったらまずロック」。善意を仇で返すような犯罪から身を守るため、改めて防犯意識の徹底が求められています。