女子1500メートルに出場したドルーリー朱瑛里【写真:奥井隆史】

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陸上・織田記念

 陸上の織田幹雄記念国際は4月29日、ホットスタッフフィールド広島で行われ、女子1500メートル決勝でドルーリー朱瑛里(岡山陸協)は4分16秒54で7位だった。ここ2年はコンディション不良に悩まされたが、高1でマークした自己ベストまで1秒04差に迫る力走。今秋、米ワシントン大に入学する18歳は、復活の兆しを見せた。

 強いドルーリーが戻ってきた。落ち着いたペースでレースに入り、中盤は縦長の第2集団につける。6番手でラスト1周に入ると、最後まで懸命に腕を振った。3年前に出した自己ベストに迫る4分16秒54で7位に食い込んだ。共に走った選手と笑顔で健闘を称え合った。

 海外、実業団の選手を相手に奮闘。「調子も上がってきているので、もっといけたかなというのはあるけど、記録も上向きになっている。もっともっと、ここからだと思うので、しっかりタイムを上げていきたい」。そう話す表情は力強かった。

 カナダ人の父と日本人の母を持つ18歳。中学3年の全国都道府県対抗女子駅伝で17人抜きの驚異的な走りを披露し、注目を集めた。津山高(岡山)1年で出場したインターハイは、ルーキーながら3位。しかし、2、3年時は体重減少や貧血などもあり、苦しい日々を過ごした。

 昨年5月のセイコーゴールデングランプリに出場した際には「自信をつける練習という点で、手応えを感じられない」と本音を吐露。高校最後のインターハイでも入賞を逃し、その表情は曇っていた。

 復活を目指し、進学先に選んだのは米ワシントン大。今秋の入学までは、母校の指導者などの力も借りて、地元・岡山で練習に励む。フォーム改善にも取り組み、「応援してくれる人がたくさんいる環境で競技ができている」と充実感を漂わせた。

米国での大学生活に期待「ワクワク感はある」

 米国での大学生活について聞かれると「施設も、チームメートもすごく良い雰囲気なので、ワクワク感はある」と口元を緩める。食事や生活環境は大きく変わるが「嫌いな食べ物はないので、適応していきたい」と頼もしかった。

 今季は8月のU-20世界選手権、9月に名古屋で開催されるアジア大会を大きな目標に掲げる。「まだ4月。(4分)10秒を切ることも視野には入っているので、これからが楽しみだと思う」

 長いトンネルを抜け、確かな光が見えてきた。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)