夫婦で年収「500万円」ですが、老後に備えて毎月「5万円」しか貯金できていません。正直、この金額では少ないのでしょうか?

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「老後を安心して迎えるために毎月貯蓄している」という夫婦もいるでしょう。年収が同じくらいの世帯と比べて自分たちの貯蓄額が多いのか少ないのか、気になることもあるかもしれません。   本記事では、夫婦で年収500万円の場合、月5万円貯蓄している人がどのくらいの割合でいるのかをご紹介するとともに、年収500万円世帯の平均貯蓄額や、老後の生活に必要な資金についてもまとめています。

年収500万円で「月5万円」貯蓄している人の割合

手取りを額面の8割とした場合、今回の「年収500万円」だと手取りは約400万円になるため、この金額を基に見ていきましょう。年間手取り400万円のうち年間60万円(月5万円×12ヶ月)を貯蓄すると、手取りの約15%を貯蓄に回していることになります。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」で年間手取り収入からの貯蓄割合を見ると、年間手取り収入300万~500万円の世帯で貯蓄割合が15~20%の世帯の割合は3.6%です。
割合が最も多かったのは「貯蓄しなかった」の41.5%、次いで「10~15%未満」の19.3%「5~10%」の13.5%となっています。
手取りの15%以上を貯蓄している世帯の割合は合計15.5%なので、それよりも少ない金額を貯蓄している人の割合の方が多いということになります。
このことから、今回のケースは月々の貯蓄額としては多い方と考えられるでしょう。

年収500万円の平均貯蓄額

年収500万円の世帯の平均貯蓄額も確認してみましょう。
同調査によると、年間収入300万~500万円の2人以上世帯における貯蓄額の平均は1051万円、中央値は274万円です。
平均値は極端に年収が高い人や低い人の影響を受けるため、すべての数値を大きさの順に並べてちょうど真ん中にくる中央値を参考にした方がよいでしょう。金額帯ごとの割合は表1の通りです。
表1

貯蓄額 割合 金融資産非保有 25.6% 100万円未満 9.3% 100~200万円未満 8.0% 200~300万円未満 5.3% 300~400万円未満 5.5% 400~500万円未満 2.8% 500~700万円未満 6.2% 700~1000万円未満 6.3% 1000~1500万円未満 7.1% 1500~2000万円未満 5.0% 2000~3000万円未満 5.1% 3000万円以上 10.2%

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」を基に筆者作成
最も割合が多かったのは「金融資産非保有」の25.6%、次いで「3000万円以上」の10.2%、「100万円未満」の9.3%となっています。

毎月5万円ずつ貯蓄すると老後資金は何年で貯まる?

総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の1ヶ月の消費支出は26万3979円、非消費支出は3万2850円です。合計すると29万6829円なので、1年に換算すると約350万円の生活費がかかることになります。
仮に、65歳で定年を迎えて90歳まで生きるとした場合、25年間で約8750万円が必要になると考えてみましょう。
日本年金機構によると、令和7年4月分の夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金額は23万2784円です。65歳から90歳までの25年間の年金受給額は約6984万円なので、約1766万円が不足する計算です。
毎月5万円ずつ貯蓄した場合、1766万円貯まるまで約29年かかります。

年間手取り収入300万~500万円で手取りの15~20%を貯蓄している人の割合は3.6%|貯蓄額が手取りの15%以下の人の方が多いので「月5万円」は少ない方ではないといえる

年収500万円の手取りを約400万円とした場合「月5万円の貯蓄」は手取りの約15%に当たります。
金融広報中央委員会の調査によると、年間手取り収入300万~500万円の2人以上世帯において手取りの15~20%を貯蓄している人の割合は3.6%です。それより少ない人の割合の方が多いため、今回の事例の貯蓄額は少ない方ではないと考えられます。
年収500万円の世帯の平均貯蓄額や、老後必要な生活費についても確認しておくと安心でしょう。
 

出典

知るぽると 金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査 二人以上世帯調査 各種分類別データ(令和5年)1. 金融資産の状況等 8 年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)、4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
総務省統計局 家計調査報告 家計収支編2025年(令和7年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2025年-(19ページ)
日本年金機構 令和7年4月分からの年金額等について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー