わずか4年で“億り人”に…投資家としては一流!? 杉村太蔵氏の「推し株『骨太』投資術」とは
銀行預金は目減りする
「いま40代の人が老後となる頃にはかなりの格差が広がることでしょう。少子化の日本では、この数十年で、中間層が『中の上』と『中の下』に分かれ、『中の中』がスカスカとなります。資産運用をし、株式からの配当所得を得られるか否かが、分かれ道なのです」
元衆議院議員でタレントとして軽妙な話術でお茶の間の人気を博す杉村太蔵氏が厳しい表情でそう説く。
太蔵氏には「投資家」の一面もある。’10年、永田町から去るとタレントとして活動しつつ、わずか4年の投資で資産1億円を達成。証券会社のセミナーの講師役などでも引っ張りだことなり、今年1月、『杉村太蔵の推し株「骨太」投資術』(文藝春秋)を上梓。同書では、「10年で資産5倍も夢ではない」として、銘柄を選ぶノウハウを具体的な企業名を交えて紹介している。
「この本で伝えたかったのは、現役世代のうちに資産運用をし、給与所得の他に配当所得を得ることで2つの収入で生活を豊かにしませんか、ということ。年金に退職金などの『老後の蓄え』で何とかなるのはいまの60代までです。いまの現役世代が、老後のためにとコツコツとお金を貯めても損をするだけ。それはインフレだからです。インフレのときはその貯金を活用すべきときでもあります」(以下、コメントはすべて太蔵氏)
現在、日本の経済状況はインフレで、現金の価値が下落している。一例を挙げると、かつてコンビニのおにぎりは100円程度で買えた。だが、海苔やコメなど原材料の値上げなどで200円前後になっている。物価上昇に対して賃金の上昇が追いつかずに現金の価値が実質的に下がっている状況だ。
「銀行の金利も微増していますが、インフレ下では銀行の金利以上に物価があがり、貯金をしても現金の価値が目減りしています。現金はインフレに弱い資産で、反対にインフレに強い資産は株や不動産。ただ、東京23区の中古マンションの平均価格が1億円となってしまい容易に不動産は手が出せません。となれば、株で資産運用となります。年収分ほどの貯金がある人ならばすぐにでも投資を始めるべきです」
太蔵氏は今後10〜15年で日経平均は8万円を超えるとみる。今後しばらくは日本経済が大きく成長する中で、買うべきは「オルカン」や「S&P500」ではなく、日本株だというのだ。
「推し株」に投資する
元手のない人もいよう。太蔵氏は無駄なサブスクなどを解約し、通信費も格安なものに変えるなどしてまず支出を減らす。さらに冷蔵庫を買って、スーパーの特売商品を買えるだけ買って冷凍し、自炊をしてエンゲル係数を下げることを提唱する。
「月30万稼いでいる人なら毎月3万円を貯金に回せば、3年かからずに100万円貯められます。投資の際に大切なのは、最悪この100万円が紙切れとなってしまってもかまわない、と思える余剰資金でやることです。虎の子の資金であるならばやらないほうがいいでしょう」
しかし、株を買うにしても、4000銘柄もある中でどの会社を選ぶのか。太蔵氏は「自分が入社してみたかった会社」や「社会課題を解決するビジネスモデルで是非応援したいと思う会社」を「推し活」のように「推し株」として選ぶべきだと語る。それでもまだ漠然としていよう。そこで太蔵氏が提唱する「投資のキモ」が経済財政諮問会議の「骨太の方針」である。
「国の経済指針をまとめたもので、この骨太の方針に書かれている内容に合致した銘柄は後々、成長していきます。明治時代から官民一体となって『国家資本主義』で日本経済を作ってきており、首相が変わっても大きな経済政策は変わりません。骨太の方針に投資のヒントは記されているので、必ず目を通したほうがいい。
内閣府のHPにいけばすぐ見つかるので一次情報をチェックし、わからない分野があっても受験勉強ではないので読み飛ばせばいいだけ。骨太の方針に沿った業界で、『勤めてみたかった』『商品やサービスが素晴らしい』『応援したい』と愛着や愛情を感じる会社を投資先の候補としてみてください」
給与や賃金だけではインフレに対応するのも厳しくなっている。あらためて投資について考えてみるのも悪くはないかもしれない。
『FRIDAY GOLD』では、太蔵氏が紹介する「10年で10倍を狙う『推し株』」や、注目する分野などを紹介している。
『杉村太蔵の推し株「骨太」投資術 』(杉村太蔵・著/文藝春秋社)(https://amzn.to/3Pd3KjR)
取材・文:岩崎大輔
