いまやどのメーカーも運転支援&安全装備は充実! ただし同じ機能を謳っていても「効果」や「快適度」はメーカーによって違いあり!!

この記事をまとめると
■現在新車販売されているクルマには先進運転支援機能の搭載が義務化されている
■各社の機能は大まかには似ているが作動範囲やカバーする範囲が異なる
■オプションで選べる機能があれば追加するのもオススメだ
各社メーカーの先進運転支援機能がもつ特徴
ここ最近の新型車には、安全な運転、ドライブを支援してくれる先進運転支援機能と呼ばれる装備が満載されている。総じてADAS(Advanced driver-assistance systems)と呼ばれ、比較的なじみのある衝突被害軽減ブレーキ(いわゆる自動ブレーキ)、前車追従走行、渋滞時追従機能などを備えたACC(アダプティブクルーズコントロール)、車両の死角になる隣の車線を走るクルマをモニターしてくれるブラインドスポットモニター、広義ではバックカメラも含まれるかも知れない。

このなかで、カメラやセンサーによって前方の人やクルマ、障害物を検知し、自動でブレーキを作動させて衝突を回避または被害を軽減するシステムの衝突被害軽減ブレーキは、国産車では2021年11月以降に発売された新型車に搭載が義務化されていて、2024年7月以降に発売された輸入新型車も同様だ(継続新型車は国産車が2025年12月以降、輸入車は2026年7月以降)。
また、バックでの事故も多いことから、バックモニターも新型車は2022年5月以降、バックカメラ=後退時車両直後確認装置の装着が義務付けられている(継続新型車は2024年11月から運用開始)。

そんな先進運転支援装備でお馴染みなのが、「ぶつからないクルマ?」で広く知られるスバルのアイサイトだろう。
現在は基本のコアテクノロジーであるアイサイト(プリクラッシュブレーキ/前側方プリクラッシュブレーキ/緊急時プリクラッシュステアリング/後退時ブレーキアシスト/AT誤発進抑制制御/AT誤後進抑制制御/ツーリングアシスト/全車速追従機能付クルーズコントロール/定速クルーズコントロール/車線逸脱抑制/車線逸脱警報/ふらつき警報/先行車発進お知らせ機能/青信号お知らせ機能/標識認識機能)は備える。
そのアイサイトをベースに、視界拡張テクノロジーを採用したアイサイトセーフティプラス(スバルリヤビークルディテクション/エマージェンシーレーンキープアシスト/アレイ式アダプティブドライビングビーム/ドライバー異常時対応システム)も存在。

そして、最上位となるシステムの、渋滞時ハンズオフドライブも可能にした高度運転支援システムのアイサイトX(渋滞時ハンズオフアシスト/渋滞時発進アシスト/アクティブレーンチェンジアシスト/カーブ前速度制御/料金所前速度制御)が、車種、グレードによって装備されている。その効果はたとえばTVCMでも謳われている追突事故低減のデータからも周知されているはずだ。

どの機能も似ているようで意外と違いも多い
そうした先進運転支援装備の一部は一見、各自動車メーカー横並びのように思えるが、じつはそうでもない。
高速走行での安全・快適性、ドライバーのストレス低減に役立つACCを例に挙げれば、0km/hから最高速まで機能してくれるものから、110km/h、135km/hまでに制限されているACCもある一方で、約30km/h以下では作動しない使えない旧タイプのものも一部あったりする。ACCのありがたみをクルージング中以上に実感させてくれる渋滞追従機能も、すべてのACCに備わっているわけではない。

また、高速道路での渋滞追従機能では、完全停止後から自動追従発進してくれる時間もまちまち。たとえばMクラスボックス型ミニバンの例では、日産セレナ約30秒、ホンダ・ステップワゴンは一般的な約3秒、トヨタ・ノア&ヴォクシーは約3分と、国産車ではトヨタの完全停止後からなんの操作もなしで自動追従発進してくれる時間の長さが際立つ。先日、新型クラウンエステートで高速道路の渋滞に巻き込まれた際も、ACCの渋滞追従機能に大いに助けられたのである。

ACCは、いまや軽自動車にも採用されているが、注目はスズキの現行スペーシア以降に搭載されているACCで(フロンクス、予想としてeビターラ含む)、全車速追従機能・停止保持機能付きはもちろん、カーブ速度減速機能、車線変更時補助機能(自動で加減速を行いスムースな追い越し、合流をサポート)まで備わっているのだ。

ちなみにACCの起動方法にも各車、違いがある。まずACC起動スイッチを押し、巡行速度に達してからSETスイッチを押して機能するタイプと、ACCをセットしておけば起動スイッチなしで巡行速度に達したタイミングでスイッチを押せば機能してくれるタイプがある。使いやすいのはもちろん後者である。

一般道、高速道路を問わず、車線変更時の接触事故を未然に防いでくれるブラインドスポットモニターは、国産各車でACCほどの機能差はないものの、隣接する車線の後方モニター距離が最大50m、60mというように差があったりする(特段気にすることはないが)。
が、ボルボのブラインドスポットモニターに相当するBLISはさらに高度が技術が用いられ、隣接する車線に後続車が来ているにもかかわらずレーンチェンジを行おうとすると、もとの車線に自動でグイッと引き戻す修正操舵機能まで搭載されているから、なお安心だ(センターラインを越えて対向車線に進入し、衝突の危険が高まったときも同様)。

ここ最近、高齢ドライバーがブレーキとアクセルを踏み間違え、コンビニにバックで突っ込むような事故がニュースで報道されているが、そうした場面で役立つのが踏み間違い衝突軽減システム。
ここにも機能差があり、いわる誤発進”抑制”機能と、”後退時”ブレーキ”アシストが存在する。アイサイトなど国産車の一部、ドイツ車などの輸入車の主流は後者であり、前後発進ともに、衝突の危険があるとブレーキアシストが働き、恐ろしいほどの音とブレーキングで被害を未然に防いでくれるのである(絶対はないが)。
また、高度運転支援システムとして、日産プロパイロット2.0、スバルアイサイトX、トヨタチームメイトのアドバンスドライブでは、一定の条件下でのハンズオフドライブが可能。その機能にも違いがあり、プロパイロット2.0は制限速度+10km/hの範囲の車速設定中、アイサイトXは自動車専用道路上での渋滞時に限り一定の条件下の0〜約50km/hで、トヨタチームメイトのアドバンスドライブは高速道路の渋滞時、約40km/h以下でハンズオフドライブが可能になる。

このように、いまどきの先進運転支援装備は安全運転、快適なドライブに大いに役立ってくれるのだが、メーカー、車種、価格帯によって機能の「差」があることもたしか。
とはいえ、新型車であれば基本的な先進運転支援装備は備わっているから心配はいらない。しかし、より高度で安心な機能が装備されているクルマを手に入れるメリットは確実にあるといっていいだろう。
いまや新型車に衝突被害軽減ブレーキやバックモニターが付いているのは当たり前になったが、車線変更時のうっかり接触事故を防ぐためのブラインドスポットモニターも、たとえオプション扱いであっても、ぜひ備えてほしい先進運転支援装備のひとつである。
