4日からの週は、米大統領選に翻弄される相場展開となった。先週まではトランプ氏優勢とみられていたが、先週末の調査ではハリス氏との支持率が拮抗を伝えらえ市場の見方は混乱した。週初は前週でのドル高が調整される動きがみられた。しかし、選挙後の開票結果では続々とトランプ氏勝利が伝えられ、市場は熱を帯びた形でトランプトレンドを強めた。高関税や国内減税、拡張的政策などがインフレ圧力となり、ドル高、債券利回り上昇を招来した。また、米株は急上昇した。しかし、米FOMCを控えてその動きは一巡。市場は冷静さを取り戻すとともに、熱狂相場に対する疲れもみられた。米FOMCでは予想通り政策金利が25bp引き下げられた。声明ではインフレに関する「自信深めた」の文言は削除された。パウエル議長は、削除した文言は利下げ開始に伴うものだったと説明した。今後も25bpの通常ペースで利下げを継続するとの市場観測に特段に変化はみられていない。まだ、同日には英中銀も政策金利25bp引き下げを発表した。英予算案の影響でインフレ見通しが0.5%ポイント弱押し上げられるとの見方が目を引き、ポンド買い圧力となった。また、ドイツ大手銀行は、ECBの最終到達金利水準の見通しを従来の2.25%から1.50%へと大幅に下方修正した。トランプ氏の関税引き上げの可能性が、来年のユーロ圏経済を圧迫すること懸念としていた。ドル円は一時154円台まで買われ、週末には加藤財務相が円安けん制発言を行った。トランプ政策への不透明感もあって、週末にかけては円高方向に傾く動きをみせた。もっともドル安圏から買いも入っていた。

(4日)
 東京市場は文化の日の振り替え休日のため休場。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。明日の米大統領選を控えて、トランプトレードによるドル買いに巻き返しの動きが入っている。先週末の米世論調査ではトランプ氏とハリス氏の支持率がほぼ拮抗していた。トランプ氏優勢との見方にやや懐疑的な動きがみられている。先週末の米雇用統計では非農業部門雇用者数の増加が1.2万人に留まったが、ハリケーンや大規模ストライキの影響との見方が広がったことで一過性のものとしてドル買いが広がった。しかし、米大統領選に対する不透明感が高いことから、週明けにはドル買いの動きは続かず。ドル円は151円台半ばへと軟化しており、先週末NY終値からは1.5円程度下げている。米10年債利回りは4.31%付近から4.27%台へと低下するなかで、ユーロドルは1.09台乗せへと上昇。ポンドドルは1.29台後半から1.30台手前までの推移。今週の英中銀政策金利発表では25bp利下げ観測が広がっており、ポンド相場の上値は重い。ユーロ円が165円台での振幅と方向感無く推移する一方で、ポンド円は197円台での振幅から196円台へと下放れている。

 NY市場では、ドル売りが一服。ドル円は一時151円台に値を落としていたが、152円台前半に戻す展開。市場は明日の米大統領選に焦点を集めており、その結果待ちの雰囲気が強かった。米大統領選の情勢は予想通りの接戦となっており、どちらが勝つかはなお未知数といったところ。週末の世論調査でハリス氏の優勢が示され、トランプ氏勝利の見方が若干後退。これがドル売りを誘発していたとの指摘も出ていた。ユーロドルは買いが優勢となり、一時1.09台まで上昇する場面も見られた。ただ、NY時間に入ると1.08台に戻している。200日線が1.0870付近に来ているが、その水準を再び上回っていた。今後については米大統領選を受けての反応次第の面が強い。ポンドドルは1.30手前まで買い戻される場面が見られたものの、NY時間に入って1.30台を回復することなく伸び悩んだ。21日線と100日線が1.30ちょうど付近に来ているが、その水準で上値を抑えられており、10月以降の下げトレンドはなお継続しているようだ。英中銀は今週7日に金融政策委員会(MPC)を開催するが、先週のリーブス英財務相の秋季予算案に対する英中銀の評価がポンドをやや下支えする可能性があるとの指摘が出ている。