リアルとオンラインの融合「TAKESHIBA SMARTCITY FES」開催! テクニロジーが創るウィズコロナ時代の新しいイベントの在り方を見た

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●「都市OS」が創り出す未来の街
東京都港区、竹芝エリアに新しく開業した「東京ポートシティ竹芝」のスキップテラスにて、リアルとオンラインが融合したニューノーマルな街びらきイベント「TAKESHIBA SMARTCITY FES」が9月18日〜20日まで開催されました。

東京ポートシティ竹芝は、日本政府や東京都が推進するSociety 5.0およびスマートシティ構想を受け、東急不動産が手掛ける地域再開発プロジェクトの一環として建設された最新鋭のスマートビルディングです。

ビルには建設計画段階から深く関わっていたソフトバンクの本社が移転予定となっており、周辺エリアを含め、単なるオフィスビル群ではなく、
人々がIoTやAI技術などを駆使したテクノロジーによって“自然と行動決定・行動変容していく”将来像を描ける街づくりを目指しています。

東急不動産やソフトバンクは、これを「Smart City Platform(都市OS)」と呼んでいます。


広大な竹芝エリアすべてが再開発対象地域であり、東京ポートシティ竹芝はそのシンボル的な位置付けだ


東京ポートシティ竹芝は9月14日に開業したばかり。
同ビルには人々が憩いの場として利用できる階層状のスキップテラスが併設されており、今回のフェスはそのスキップテラスを利用して行われる最初のイベントとなりました。

イベントにはCrystal KayさんやTeddyLoidさん、SKY-HIさん、KSUKEさん、MINMIさん、Taku Takahashiさんなど豪華アーティストが連日野外ライブを開催。
さらに竹芝エリアを拠点として活動する劇団、「劇団四季」のメンバーによる歌唱披露やトークショーなども行われました。


オフィスエリアに併設されたスキップテラス。新しい働き方やニューノーマルな生活を提案する象徴的な場所だ



スキップテラスからは再開発が進む竹芝エリアを一望できる



●コロナ禍「厳戒態勢」でのフェス開催
今回のフェスの開催には大きな困難が伴いました。
その理由は、新型コロナウイルス感染症問題(コロナ禍)です。

竹芝エリアの再開発が進む中、奇しくも2019年12月にコロナ禍が発生し、人々は図らずも生活様式や働き方を変えざるを得なくなりました。

その影響を最も強く受けてしまったのがイベント業界です。
今回のフェスも、未だ完全にはコロナ禍が終息しない中での開催となり、来場者の誘導や導線には厳格な規制と配慮が設けられました。

スキップテラスの入り口には検温所が設けられ、入場待ちの待機列でも十分な距離を保つことが求められていました。
またステージ周囲には、ソーシャルディスタンスを保つための「STAY」ポイントが設置され、観客はそのSTAYポイントの上に立つ形でライブを楽しみました。


会場入口に設けられた検温ゲート



来場者は入場チケットのチェックとともに、検温などを済ませて入場を行った



ステージ周囲に設けられた、ソーシャルディスタンスを保つためのSTAYポイント


厳重な感染の予防対策の中で行われたフェスでしたが、参加アーティストや来場者はライブパフォーマンスを存分に楽しめているようでした。

歌手のCrystal Kayさんは、
「久々に人のいる前で歌えるのがとても嬉しい。人の温かみが最高に嬉しい」
このように満面の笑みで語り、ライブのステージに立てることの喜びを、何度も噛みしめるように語っていたのが印象的でした。


フェス1日目の前半では劇団四季「ライオンキング」の俳優陣によるトークショーが行われた



舞台公演さながらに名場面を歌い上げるシーンもあり、ファンを魅了した



Crystal Kayさん(手前)とTeddyLoidさん(奥)。久々に観客の前で歌える喜びを静かに語る



「恋におちたら」や「何度でも」など、数々の名曲を大熱唱


今回のフェスのメインセットとなった「SMART STAGE」と名付けられたステージは、都市型オンラインLIVEの先駆者「block.fm」がプロデュース。
アーティストによるライブパフォーマンスとともに、リアルとオンラインが融合した演出によるライブ配信が行われました。


ステージ全体が映像合成のためのグリーンバックに包まれ、ライブ配信ではバーチャル空間での幻想的な映像が楽しめた



TeddyLoidさんの神業の如きDJテクニックに会場は大興奮



ライブ配信映像は会場にも流され、現実と仮想空間を同時に観る不思議な体験を得られた



●テクノロジーが「安全」と「楽しさ」を生み出す世界へ
会場の横にはソフトバンクの5G関連コンテンツを体験できるスポットも用意され、最先端技術のアピールも忘れません。

今回のフェスを皮切りに、東京ポートシティ竹芝および竹芝エリアでは、さまざまなイベントを開催していく予定です。


5G通信は私たちの生活をどう変えてくれるだろうか


コロナ禍は、私たちの生活や働き方を否応なしに変えてしまいました。
しかし、私たちにはテクノロジーという武器があります。

東京ポートシティ竹芝は、IoT技術やAIを駆使して人々の「密」を回避させ、スムーズで安全なショッピングや商業施設の利用を目指しています。
このシステムと概念は、ウィズコロナ時代における街づくりにおいて、新しいフォーマット、プラットフォームとなる可能性があります。

テクノロジーによって安全を確保しながら快適にイベントを楽しめる世界。
そんな世界の最初の一歩を、TAKESHIBA SMARTCITY FESに見た気がします。


執筆 秋吉 健