新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、外出自粛が強く求められているにも関わらず、湘南海岸には週末、県外から多くの人が訪れているらしい。

この状況を受け、神奈川県では道路情報板にこんなフレーズを表示している。


「今は、神奈川に来ないで」(LKM@MOZART_BKさんが22日、国道135号で撮影)

「今は、神奈川に来ないで」

神奈川県の切実さが伝わる、インパクトのある言葉だ。

ツイッターでは複数のユーザーがこの表示板を目撃し、

「『今は神奈川に来ないで』は世紀末」
「本当に来ないで!!」
「海岸線走ってるんだけど、電光掲示板に映る『今は、神奈川に来ないで』の文字が悲痛すぎて悲しくなってきた」

などとつぶやいていた。

サーフィンは命より大事なのか

2020年4月23日、Jタウンネット編集部が神奈川県の県土整備局・道路部道路管理課に取材したところ、この表示が始まったのは22日。県が管理する一部の国道と、全ての県道の道路情報板が同様の表示になっているという。

「今は、神奈川に来ないで」というのは神奈川県の黒岩県知事のメッセージだ。

黒岩知事は22日、「外出自粛に関する緊急知事メッセージ〜その外出は いのち よりも大事なものですか〜」を発信。その中で、

「週末に、湘南海岸や三浦半島などにドライブに出かけ、サーフィンなどのマリンスポーツやレジャーを楽しむための外出は、新型コロナウイルスの感染によりいのちが脅かされることよりも重要なことなのか、皆様には冷静に判断していただきたいと考えています」

と呼びかけている。また、同日行われた定例知事会見でも、

「神奈川には、湘南の海には、来ないでいただきたい」

と強く訴えた。

神奈川県では、道路情報板の他にも、県が管理する海岸に「海岸への立ち入りはお控えください」と書かれた看板を掲示。今後は県のウェブサイトやSNS、テレビやラジオなど様々なメディアを通じてメッセージを広く発信していくという。