今日26日(水)に気象庁は、2025年の南極オゾンホールの年最大面積を公表しました。それによると南極オゾンホールの年最大面積は最近10年間の平均値程度の大きさで、1980年代以前と比べて、大きな状態が続いています。

2025年の南極オゾンホールは最近10年間の平均値程の大きさ

気象庁は、今日26日(水)に2025年の南極オゾンホールの年最大面積は、最近10年間の平均値程度であったと発表しました。

また、2025年の南極オゾンホールは、9月9日に今年最大となり、その面積は2,280万km²でした。これは南極大陸の約1.6倍に相当し、最近10年間の平均値(約2,340万km²)程度でした。

オゾンホールの年最大面積や日別オゾンホール面積の年積算値、オゾンホールの2025年の状況をみると、南極オゾンホールは1980年代以前と比較して依然として規模の大きな状態が続いています。 モントリオール議定書(1987年に採択)に基づく規制により、フロン等のオゾン層破壊物質の濃度は緩やかに減少しており、オゾンホールの年最大面積は年々変動があるものの2000年頃から減少しているとみられます。

オゾン層とは?

上の図は、南極オゾンホールが確認される前の1979年と2025年の10月の南極域のオゾン全量分布図となります。白やグレーに塗られた部分がオゾンホールを表していて、2025年10月は南極全体を覆うほど、オゾンホールが広がっていることが分かります。

オゾンホールとは、オゾン層破壊物質により南極上空のオゾン量が極端に少なくなる現象です。南半球の冬季から春季にあたる8月〜9月ごろに発生、急速に発達し、11月〜12月ごろに消滅するという季節変化があります。

オゾンは酸素原子3個からなる気体です。大気中のオゾンは成層圏(約10〜50km上空)に約90%存在しており、このオゾンの多い層を一般的にオゾン層といいます。成層圏オゾンは、太陽からの有害な紫外線を吸収し、地上の生態系を保護しています。
また成層圏オゾンは、紫外線を吸収するため成層圏の大気を暖める効果があり、地球の気候の形成に大きく関わっています。上空に存在するオゾンを地上に集めて0℃に換算すると約3ミリメートル程度の厚さにしかなりません。このように少ない量のオゾンが有害な紫外線を防いでいます。

将来の予測は?

2022 年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)が公表した「オゾン層破壊の科学アセスメント:2022」によると、モントリオール議定書によるオゾン層破壊物質の生産や消費の規制により、南極上空のオゾン層は、年々の変動はあるものの、2000年以降回復が続いており、1980 年頃の水準に回復するのは今世紀半ば以降と予測されています。