愛知県民がこよなく愛する「オリエンタルマースカレー」 | 食楽web

 突然ですが、皆さんは無性にカレーライスが食べたくなることってありませんか?

 筆者はカレーに目がなく、美味しいと聞けば、欧風カレーやインド、スリランカ、タイなどどんなタイプのカレーでも食べに行きますが、「一刻も早く、矢も盾もたまらず、無性にカレーが食べたい!」という衝動に駆られた時は、香辛料がバッチリ効いたスパイスカレーではなく、どちらかと言うと、むかし学校給食で食べたような穏やかで疲れない味のカレーが食べたくなります。

 ラーメンに対しても似たような傾向があり、無性にラーメンが食べたいときは、町中華の昔ながらの醤油ラーメンをしみじみ食べたくなります。昭和・平成・令和と、時代ごとに様々な美味しい味に出合ってきたにも関わらず、子どもの頃に食べた美味しさの記憶のほうが、実は鮮明に残るのかもしれません。

 前置きが長くなりましたが、この「無性にカレー食べたい発作」が起きた時のために、筆者が常時ストックしているのが、「オリエンタルマースカレー」の中辛レトルト版です。ちなみに筆者はカルディで購入していますが、なぜこのカレーが優秀なのか、ご紹介したいと思います。

オリエンタルマースカレーの魅力とは?

左がオリエンタルマースカレーのレトルト版(224円)。右は粉末タイプのカレールウ(192円)で、中にマースチャツネが別添えになっています

「オリエンタルマースカレー」は、実は愛知県民の間では定番中の定番商品。筆者は愛知県民ではありませんが、いつかお土産にもらってこのレトルトカレーを初めて食べた時、「おっ、コレコレ。コレなんだよ!」と雷が落ちたような気持ちになりました。レトルトカレーもこれまでいろいろ食べてきましたが、求めていた味はコレだ、と思わず膝を打ちたくなったわけです。

 味わいは、給食のカレーというか、お母さんのカレーというか、とにかく郷愁をそそる王道カレー。レトルト版は「中辛」でも、ほぼ甘口と言っていいマイルドさですが、単に甘いだけでなく、牛肉やニンジン、ジャガイモがゴロゴロと入っていて、奥深いコクとまろやかさが感じられます。昭和風にソースを少したらしても美味しい。

レトルトは1パックに200g入っていてボリュームがあります

 ちなみに発売元の『オリエンタル』(愛知県)は、昭和20年に創業。実は日本で初めてカレールウを作った会社なんだそうです。

 昭和37年に、このルウバージョンの「オリエンタルマースカレー」を発売。 “マース(Mars)”というのはマンゴー(Mango)、リンゴ(Apple)、レーズン(Raisin)、スパイス(Spice)の頭文字をとった独自のチャツネのこと。

 そのマースチャツネを別添えにして、ルウと一緒にじっくり煮込むタイプを開発。深いコクとまろやかなカレーが自宅で簡単にできるということで、大人気に。以来、超ロングセラー商品として愛知県民に愛されています。

小さなボトルに入ったマースチャツネが別添え。このチャツネが味の深さ、まろやかさを作ってくれます

 カレールウの特徴は、固形ではなく粉末状であること。理由は、固形ルウにすると添加物や油脂を多く使う必要が出てくるため、「健康によくない」という配慮からだそうです。ともあれ、粉末状だからかどうかはわかりませんが、このルウで作ったカレーは、確かに、なんだか体に優しい味がするんですよ。

こちらはマースカレーの粉末状のルウで作ったカレー

 なお、ルウとは別に、筆者がストックしているレトルトバージョンは、最初からこのマースチャツネが一緒に煮込まれているので、手軽にコクとまろやかさの味を感じられます。
もし辛いのがお好みなら、「マースカレー 辛口」(248円)もあります。

緑色のパッケージが「オリエンタルマースカレー辛口」(248円)

 また、辛口よりももっと辛口がいいという場合は、カルディに「甘口カレーが熟辛なカレーになっちゃう」というソースが販売されているので、一緒に購入すると、各自お好みの辛さに調節できるので便利です。

「甘口カレーが熟辛なカレーになっちゃう」(289円)をかけて、辛口に変えてみても美味しいです

 緊急事態宣言が出て、長引くおうちごはん生活ですが、この「オリエンタルマースカレー」のレトルトを家にストックしておくといいと思います。ぜひ、皆さんも試してみてください。

(撮影・文◎土原亜子)