Android Wear アプリをすばやく起動する Wear Mini Launcher リリース

Android Wear の標準メニューから辿れるアプリリストは一覧性より視認性で一画面に3アイテムですが、ミニランチャーではアイコンとアプリ名で一画面に6〜8つ。またランチャーは時計画面からだけでなく、ほかのアプリの画面などほぼあらゆるところから呼べることが利点です。Wear Mini Launcher はリンク先の Google Play で無料配布中。
Android Wear はスマートフォンやタブレットと接続する補助的なデバイスと位置づけられているため、画面のタッチ操作や着用者からのアクションを最小限に留め、必要な情報を必要なときに表示し一瞥して確認できること、すばやく返信やスヌーズといった対応ができることを基本コンセプトとしています。
次のスケジュールを通知するのはもちろん、道を歩いていると存在したことも知らないバス停の時刻表を不意に表示したり、天候が急変すれば警報を、リマインダ設定した地点に近づくとメモを表示するといった動作がこれにあたります。またメールやSMS、電話、ハングアウト(チャット)などの着信通知も同様です。
一方でユーザーからの自発的な操作は、「OK, Google」のキーワードに続く音声入力を主に用います。ハンズフリーで直接さまざまなアクションやアプリの起動ができる優れた機能ですが、問題は音声コマンド(「心拍数を表示」や「ツイートする」等)に対応していないアプリ、どうにも認識されないアプリもあること (たとえば海外アプリなど)。
こうした場合、タッチ操作で起動するには「まず時計画面をタップして音声入力受付状態に、上にスワイプして基本コマンド一覧リストを数画面分下まで送り、最下段の「開始......」(アプリ起動)を選んで一覧を開き、必要に応じてリストを送ってタップ」するしかありません。
まず一番下まで送らねばならない基本コマンドリストも、開始を選んで表示されるアプリリストも、一画面に表示されるリストアイテムは3つ。ウェアラブルの小さな画面で視認しやすく、また誤タップを防ぐための設計ですが、逆に落ち着いてしっかり見て操作できるときは非常にまだるっこしい障壁になります。
Wear Mini Launcher は原則的にどの画面にいても1スワイプでアイコン一覧が開き、また一画面に表示されるアイテム数も6〜8と多いため、Android Wear のこうした「賢い設計思想とおもてなしのおかげで余計使いづらい」状況を回避できます。
Google 的には、音声で直接アクションを実行しない使いにくいアプリは不要で淘汰されるべき、そもそもアプリ一覧から選ぶような使い方は間違っており補助的に、必要なときに必要なものが現れるのが「正しい」ウェアラブルのあり方という哲学なのかもしれません。が、そもそも音声入力の精度などから実装が哲学に釣り合っているとは言い難く、またいかにサトリの化け物的なGoogle Now であっても、ユーザーがどのタイミングでツイートしたがったり任意アプリを起動したがるかは予想できません。
Android Mini Launcher のようなアプリは Google の哲学からは逆行した「敢えて用意しなかった」機能かもしれませんが、現実にチマチマと不要なタップを強いられているユーザーにとっては、特に Android Wear も対応アプリも出たばかりの時期には便利なアプリです。
(なお、使い始めには頻用するであろうウォッチフェイスの変更(文字盤デザイン変更)は設定メニューのなかにあり、メニューを辿るとおよそ3タップと9スワイプが必要ですが、時計画面の長押しで直接起動できます。
もしかすると音声コマンドでも起動できるのかもしれませんが、「Watch Face を変更」「Watch Faceを変える」「文字盤を変更する」などと正しく認識させてもコマンド扱いにはならず、ウェブ検索が開きます