テスラのイーロン・マスク、電気自動車の次に変革するのは「ソーラーパネル」

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テスラのCEOは、より効率的でより安価なソーラーパネルによって、太陽光発電システムの普及を加速させようとしている。

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テスラのイーロン・マスクは、スーパースポーツカーで電気自動車の世界を変革し、さらに太陽光発電パネルの世界もひっくり返したいと思っている。Solar City社はテスラと同様にこの42歳のアメリカ人のもので、太陽光をベースにした電力システムの設計、生産、普及にすべてを捧げている。

これら2つの企業はそれぞれ別の会社だが、共通点は言うまでもない。

電気自動車の問題は、車両が不格好で性能が低かったことだ。そして、テスラはそれを解決することができた。対して、ソーラーパネルの問題は低効率で高価格、そして耐久性に乏しいことだ。SolaCity社の取り組みは、まさにこうした問題点に対するものになるのだろう。

優秀なるイーロン・マスクは、ポテンシャルがいまだ明らかにはなっていない市場に割って入り、制限となっている要素をなくそうと行動するのだ。

実際のところ、高効率のパネルを生産する企業Silevo社を3億5,000万ドルで買収したいま、マスクの巨大企業は、太陽光発電システムの生産を行う世界で最も大きな工場のひとつを建設することを目指している。

計画はまだ初期段階にすぎないが、建設はニューヨーク州を予定している。年に1,000MW以上の太陽電池セル生産量を担保して増加する市場の需要に対応するためだが、低価格だが効率と耐久性に欠けるパネルを供給している中国企業の前進に対抗するためでもある。

しかし、マスクとSolarCity社には、コストの問題が残る。最近では電力料金が非常に重視されるが、実際の節約につながるのかについて疑問符のつくソーラーパネルに、資産を費やす用意のある家庭は多くはない。


2013年、ソーラーパネルによって生み出された電力のコストは、プラントのものも含めても、石炭由来の電力の約2倍だった。したがって、マスクがなすべきことはたくさんあるだろう。取り組むべき点をひとつ挙げるならば、それは生み出された電力の貯蔵だ。

現行のバッテリーはそれほど効率的ではない。しかし、この視点からは、もうひとつの巨大工場の建設(PDF)──これはテスラのもので、まさに高効率のバッテリー生産にあてられる──が、非常に重要な戦略的意味をもつ。要するに、新しいプラントによって生産されるバッテリーは、電気自動車だけでなく、SolaCity社によって生産される設備にも役立てられるだろう。

電気自動車の充電ステーション・ネットワークをつくるというテスラの計画を考えれば、イーロン・マスクの意図があらゆる面から電力を支配することにあるのは、明らかだ。

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