【戸塚啓コラム】パラグアイ戦の意義は、リベンジではない
9月4、7日のキリンチャレンジカップに臨む日本代表のメンバーが、新監督不在のまま8月27日に発表された。
ワールドカップ明けの第一戦となるメンバーには、大まかにいって二つの選考基準がある。
ひとつ目は、前代表からの継続性を意識したものだ。過去の代表監督で言えば、トルシエやジーコが前監督のチームを受けた編成でスタートを切っている。
二つ目は世代交代を意識した選考である。こちらは、ファルカンとオシムが採り入れたものだった。
“ドーハの悲劇”からおよそ半年後に代表を託されたファルカンは、チーム結成直後のキリンカップ2試合で、合計7人の選手を国際Aマッチにデビューさせている。
オシムはさらにドラスティックな入れ替えを敢行した。初戦のトリニダード・トバゴ戦で9人、続くイエメンとの第2戦で2人の選手をデビューさせた。
原博実監督代行が発表した23人の内訳は、南アフリカ・ワールドカップ(W杯)の代表が16人、W杯のメンバーからは漏れたものの過去に招集経験のある選手が7人、初代表が一人となっている。継続か刷新かを問えば、明らかに継続へ傾いた選考である。
南アフリカW杯のメンバーからは、川口能活、中村俊輔、稲本潤一、阿部勇樹、玉田圭司、矢野貴章、大久保嘉人の7人が外れた。とはいえ、阿部と矢野は海外移籍のために渡欧中で、「現実的にすぐ帰ってきてというのは難しいと思って、そこは考慮しました」と、原監督代行は説明している。大久保はケガで戦線離脱中だ。彼ら3人が招集可能な状態であれば、南アW杯の代表色はさらに強まっていたと考えていい。
こうした選考となったことについて、原監督代行は準備期間の短さを理由にあげた。日本代表は9月2日に集合するが、パラグアイは今月31日にも来日する。ホームでありながら、準備期間は短い。しかも、パラグアイは8月にゲームを消化している。そうした状況を踏まえ、「いままで慣れてきたメンバーをベースで考え、そこにいまコンディションが良くて、フレッシュな選手を加えて戦うのが一番いい」という結論に達したという。
南アフリカW杯のメンバーを精査すれば、岡田武史前監督のチームを踏襲するのは妥当な選択だ。GK川島永嗣、両サイドバックの長友佑都と内田篤人、ボランチの長谷部誠、攻撃的MFの本田圭佑、香川真司、前線の岡崎慎司と森本貴幸の8人は、年齢的にもブラジルW杯での活躍が見込める(香川はバックアップメンバーだったが)。
1月のイエメン戦以来の招集となった乾貴士や、岡田前監督のもとで4試合に出場した金崎夢生らも控える攻撃的なMFは、例によって人材が豊富だ。オシム政権時以来の代表復帰となった藤本淳吾も、「出場時間が短くても、決定的な仕事が何度かできる」(原監督代行)という役割を期待されての選出である。
問題はセンターバックとボランチである。
南アフリカW杯でベスト16入りに大きく貢献した中澤佑二と田中マルクス闘莉王が、4年後のブラジルでも最終ライン中央でコンビを組むとは考えにくい。中澤は36歳で、闘莉王は33歳で2014年のW杯を迎える。どこかで新しい人材にスイッチしなければならない。
ボランチも同様だ。1ボランチなら長谷部を当てはめればいいが、ダブルボランチでは彼のパートナーを見つけていかなければならない。岡田前監督のもとで不動のボランチだった遠藤保仁も、ブラジルW杯では34歳になる。中村憲剛も33歳だ。09年10月のスコットランド戦以来の復帰を果たした橋本英郎も、遠藤と同じ黄金世代のひとりである。
新監督にとって最初のミッションは、来年1月に行われるアジアカップだ。2013年のコンフェデレーションズカップ出場権と、次回大会のシード権がかかるこの大会は、最低でも3位以内がノルマとなる。次回大会に予選から参加することになると、昨秋から今冬にかけてと同じように、貴重な国際Aマッチデイを予選に費やさなければならなくなるからだ。
ワールドカップ明けの第一戦となるメンバーには、大まかにいって二つの選考基準がある。
ひとつ目は、前代表からの継続性を意識したものだ。過去の代表監督で言えば、トルシエやジーコが前監督のチームを受けた編成でスタートを切っている。
二つ目は世代交代を意識した選考である。こちらは、ファルカンとオシムが採り入れたものだった。
オシムはさらにドラスティックな入れ替えを敢行した。初戦のトリニダード・トバゴ戦で9人、続くイエメンとの第2戦で2人の選手をデビューさせた。
原博実監督代行が発表した23人の内訳は、南アフリカ・ワールドカップ(W杯)の代表が16人、W杯のメンバーからは漏れたものの過去に招集経験のある選手が7人、初代表が一人となっている。継続か刷新かを問えば、明らかに継続へ傾いた選考である。
南アフリカW杯のメンバーからは、川口能活、中村俊輔、稲本潤一、阿部勇樹、玉田圭司、矢野貴章、大久保嘉人の7人が外れた。とはいえ、阿部と矢野は海外移籍のために渡欧中で、「現実的にすぐ帰ってきてというのは難しいと思って、そこは考慮しました」と、原監督代行は説明している。大久保はケガで戦線離脱中だ。彼ら3人が招集可能な状態であれば、南アW杯の代表色はさらに強まっていたと考えていい。
こうした選考となったことについて、原監督代行は準備期間の短さを理由にあげた。日本代表は9月2日に集合するが、パラグアイは今月31日にも来日する。ホームでありながら、準備期間は短い。しかも、パラグアイは8月にゲームを消化している。そうした状況を踏まえ、「いままで慣れてきたメンバーをベースで考え、そこにいまコンディションが良くて、フレッシュな選手を加えて戦うのが一番いい」という結論に達したという。
南アフリカW杯のメンバーを精査すれば、岡田武史前監督のチームを踏襲するのは妥当な選択だ。GK川島永嗣、両サイドバックの長友佑都と内田篤人、ボランチの長谷部誠、攻撃的MFの本田圭佑、香川真司、前線の岡崎慎司と森本貴幸の8人は、年齢的にもブラジルW杯での活躍が見込める(香川はバックアップメンバーだったが)。
1月のイエメン戦以来の招集となった乾貴士や、岡田前監督のもとで4試合に出場した金崎夢生らも控える攻撃的なMFは、例によって人材が豊富だ。オシム政権時以来の代表復帰となった藤本淳吾も、「出場時間が短くても、決定的な仕事が何度かできる」(原監督代行)という役割を期待されての選出である。
問題はセンターバックとボランチである。
南アフリカW杯でベスト16入りに大きく貢献した中澤佑二と田中マルクス闘莉王が、4年後のブラジルでも最終ライン中央でコンビを組むとは考えにくい。中澤は36歳で、闘莉王は33歳で2014年のW杯を迎える。どこかで新しい人材にスイッチしなければならない。
ボランチも同様だ。1ボランチなら長谷部を当てはめればいいが、ダブルボランチでは彼のパートナーを見つけていかなければならない。岡田前監督のもとで不動のボランチだった遠藤保仁も、ブラジルW杯では34歳になる。中村憲剛も33歳だ。09年10月のスコットランド戦以来の復帰を果たした橋本英郎も、遠藤と同じ黄金世代のひとりである。
新監督にとって最初のミッションは、来年1月に行われるアジアカップだ。2013年のコンフェデレーションズカップ出場権と、次回大会のシード権がかかるこの大会は、最低でも3位以内がノルマとなる。次回大会に予選から参加することになると、昨秋から今冬にかけてと同じように、貴重な国際Aマッチデイを予選に費やさなければならなくなるからだ。