「クッキー」や「わらび餅」まで…“ダシ”活用広がるワケ 進化した和食も登場
和食に欠かせないダシですが、いま、スイーツにダシを使うなど新たな活用法が広がっています。ダシを使った新たな試みを行うそのワケとは…。
■インドカレーの辛さとダシのうまみで“新感覚のカレー”

ランチ激戦区、東京・港区のオフィス街にできた行列。お目当ては、たっぷりのスパイスとチキンを使った本格的なインドカレー。しかし、これで完成にあらず。さらに加えるのが…。
咖哩アンダーソン・下村祐太オーナー
「和風ダシです。かつおベースのダシになっている。味わいに深みがよく出てうまみが強くなって、日本人の口に合うスパイスカレーになる」
実はこちらの店、“ダシカレー”がウリ。和風や鶏ガラなど、6種類のダシをメニューによって混ぜ合わせています。
長年の研究の末にたどり着いた、インドカレーの辛さとダシのうまみがであった新感覚のカレー。どんどん口に運びたくなる味だそうで、幅広い年代の客が常連となっています。
20代
「すごくあっさりしてておいしい。ダシの味がします」
――リピートは?
20代
「ハマります」
70代
「飽きない。マイルドでスッと入ってくる。ダシだと思う、日本人に合うんじゃない」
■試飲もできる専門店 スイーツにもダシ

あらためて注目されるダシの魅力。試飲もできる専門店「茅乃舎 コレド室町 日本橋店」には。
ダシを試飲(40代)
「あ〜うまい。飲まないとやってられないので、きょうも試飲しちゃった」
ダシを試飲(20代)
「しっかりダシの味する。さらっとしてる」
◇

こちらの店では、ダシになじみがない層にも魅力を伝えようと、スイーツにもダシを取り入れ始めました。先月発売したアソートクッキー。その中の1つに「野菜だし」が使われています。
気になる味は…。
北島未邑(every.取材班)
「タマネギの甘さなど、野菜の風味がきいていて、甘さよりも塩味を感じます」
◇

ダシをスイーツに活用したワケは?
茅乃舎 東日本エリア店舗管理運営・清水宏之さん
「ダシといいますと通常は料理に使うものだと思うが、家庭で料理の時間をとれなくなっている。手軽にダシを味わっていただくものを商品として開発しています」
実は、博報堂生活総合研究所による「生活定点」調査によると、「和食が好き」と答えた人はかつては6割以上いましたが、2024年にはおよそ4割まで下がり、過去最低を記録。“和食離れ”が進む中、若い世代にもダシを広めようと、スイーツとコラボレーションしたのです。
■老舗でも“ダシスイーツ”の販売開始

さらに、老舗「にんべん」では、今月2つの“ダシスイーツ”の販売をスタート。
1つは「わらび餅」。黒蜜をかつおダシで割っていて、甘さを引き立たせる“名脇役”となっています。
もう1つは、和菓子の定番「羊かん」。こちらもかつおダシが隠し味となり、甘さを引き立てます。羊かんの売れ行きは、目標の倍となっているといいます。
■“飲む和食”をコンセプト 進化した和食も登場

いまや外国人観光客にも人気のダシ。日本人においしさを再発見してほしいと“進化した和食”も登場。
それが、カボチャのペーストにかつおと昆布だし、白みそを混ぜ合わせ、豆乳のエスプーマ、塩昆布、ナッツを合わせた一品。“飲む和食”をコンセプトにした、その名も「だしペチーノ」です。
“日本の食をワンハンドで”という発想のもと、去年、京都で誕生しました。外国人のほか、20代から50代の日本人をターゲットにしていて、日本の食文化の魅力をさらに広げていきたいということです。