往年の家庭用ゲームを復刻する「コンソールアーカイブス」開始の告知動画

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―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]―

◆個性派ゲーム『UFO』がまさかの復活!?
 往年の家庭用ゲームをNintendo Switch 2とPS5向けに復刻するハムスターの新シリーズ「コンソールアーカイブス」が今年の2月から始まっています。

 第1弾は『クールボーダーズ』(1996年/PS1)と『忍者龍剣伝 II 暗黒の邪神剣』(1990年/ファミコン)、第2弾は『絵描衛門(デザエモン)』(1991年/ファミコン)と、なかなかマニアックなセレクトですが、今後の予定で注目を集めたのが『UFO -A day in the life-』。伝説的なアンチRPG『moon』を世に放った制作会社ラブデリックが、1999年にPS1でリリースしたタイトルで、これまで移植やアーカイブ化は行われていませんでした。

 今回のコラムは、『UFO』復刻を記念し、いわゆる“ラブデリック系”(本家ラブデリック作品を含む)の初期5本を紹介したいと思います。ラブデリック系の定義は明確には定まっていませんが、ラブデリック出身のスタッフが関わっていて、『moon』のように箱庭世界の住民となって周囲を観察していくという内容のタイトルを指すことが一般的です。

 大作のオープンワールド化が進むなか、じっくりと世界と向き合い、ささいな気づきから世界を変えていく……そんな狭く深いゲーム体験は貴重と言えるでしょう。

◆RPGのお約束をひっくり返したアンチRPG

●『moon』
1997年/PS1/アスキー

「アンチRPG」という尖ったコンセプトとメッセージ性の強さで、ゲーマーの心を鷲掴みにしたラブデリックの第1作。主人公は遊んでいたゲームの世界に吸い込まれた男の子。勇者に倒されたアニマルの魂を救い、「ラブ」でレベルアップし、行動範囲を広げていきます。

 今では当たり前になりましたが、住民たちがもごもごした架空の言語で喋る演出手法は衝撃。BGMはどれも刺激的で、「MD(ムーンディスク)」を集めて切り替えられるというギミックも新鮮でした。そして、メタフィクション的なラストの展開は今でも語り草!

 長年入手困難だったタイトルですが、現在はオリジナル版スタッフによる監修&完全移植によって、Switch/Switch 2、PS4/PS5、Steamで遊べるようになっています。

◆辺境惑星のささやかで奇想天外な1日

●『UFO -A day in the life-』
1999年/PS1/アスキー

 ラブデリックの2作目となったのが『UFO』。トラブルでUFOが墜落し、乗客の宇宙人50名が地球のボロアパートで行方不明に……。プレイヤーは各部屋に転移し、目に見えない宇宙人の居場所を推測し、「ばっちシーン」を撮影して救出していきます。

 アパートは人間ドラマのるつぼ。ガリ勉の息子に冷たくあしらわれる大酒飲みのとーちゃん、化粧で別人に変貌して外出するOL、布団にくるまれ黒服の男に運び込まれてきた老人……。住民にはそれぞれ秘密があり、時間帯によって起こる事件を見ているだけでも飽きません。しかも、ゲーム終盤にアパートはとんでもないことに!?

 ラブデリックはこのあと坂本龍一さんと組んで『L.O.L. Lack of Love』(2000年/ドリームキャスト)を発売しますが、純粋なラブデリック名義は『moon』『UFO』『L.O.L.』の3作品で終わっています。

◆現実と非現実の狭間にあるエモーション

●『エンドネシア』
2001年/PS2/エニックス

 ラブデリックで『moon』『UFO』を開発したゲームデザイナーの工藤太郎さんが設立し、キャラクターデザイナーの倉島一幸さんも参加した制作会社バンプールの初作品。公園にいた少年がブランコをこいでいるときにふと迷い込んでしまった南国の島。ここで住民や同じ状況の人々と交流しながら、石像化した50体の神様を救っていきます。