伝説のPS1ソフト『UFO』が27年ぶりに復活へ。「アンチRPG」の異才集団が放った“奇作”が最新ハードで遊べる衝撃
自然豊かな島を探索する感覚はキャンプ気分。浜辺で鳥をワニに食べさせると出現する弱肉強食の神様「ジャック・ニック」、焼きいもを島内時間でちょうど1時間で焼き上げると現れる時間の神様「Dr.ジーカン」、夜にランプ型の木をすべて灯すと踊り出す夜ふかしの神様「ナイト★フィーバー」。美しい景色と抜け感ある神様は癒し&脱力系ですが、謎解きの難易度は非常に高く歯ごたえあり。現状リメイクやアーカイブはなく、復刻が待たれます。
●『チュウリップ』
2002年/PS2/ビクターインタラクティブソフトウェア
『L.O.L.』のスタッフを中心に設立されたスキップからさらに派生し、ゲームデザイナーの木村祥朗さんが立ち上げた制作会社パンチラインの第1作『チュウリップ』。昭和の香り漂う鶴亀町を舞台に、転校してきた学ランの少年が住民たちのトラブルを解決し、お礼としてチュウされまくって、経験を積んでいきます。
夜中になると銃を乱射するおまわりさんに、マーライオン頭の銭湯の主人、仕事のない弾き語りミュージシャン……。登場人物は誰もがエキセントリック。そこに昭和レトロの叙情が混ざり、得も言われぬ空気感を造り上げています。ダバダバと合唱するBGMも中毒度高め。
この『チュウリップ』もぜひ復刻、そしてまさかの続編も期待したいところ。ゲームでなくても演劇やドラマとも相性良さそうな気がします。
◆大人とは何かを問いかけるオルタナティブRPG
●『ギフトピア』
2003年/ゲームキューブ/任天堂
ラブデリックの中心人物であったゲームデザイナーの西健一さんが設立した制作会社スキップが開発し、任天堂から発売されたのが『ギフトピア』。南国のナナシ島で「大人式」に寝坊した少年が、大人になるための方法を模索して島を巡ります。公式ジャンルは「オルタナティブRPG」。
テイストはここまでのラブデリック系に比べるとややマイルドですが、大人とは何か? 大人になるには何が必要か? を問いかけるテーマ性は真摯なまなざし。大人になる儀式を行うためにお金を集めることになった少年。でも本当にそれでいいのか……。エンディングは考えさせられます。
ちなみにスキップの第2作『ちびロボ!』は「Nintendo Switch Online + 追加パック」に加入することで遊べますが、『ギフトピア』は現在のところ配信されていません。
以上、ラブデリックとラブデリック系の初期5作品を見てきました。作品性の高いゲーム世界にどっぷりと浸かってみたいという方はぜひ! <文/卯月鮎>
―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]―
【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン〜なつかしゲーム子ども実験室〜』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
