トランプ大統領“自爆”演説で原油急騰…迫るインフレ地獄を高市政権放置、消費税減税が庶民にトドメ
戦闘の早期終結への期待を裏切ったトランプ米大統領の“自爆”演説により、原油価格は一気に高騰。国際指標の米WTIは一時1バレル=110ドル台まで上昇した。日本の輸入指標となる中東産ドバイ原油も同116.6ドル前後と高値に張りついたまま。今後届く原油価格に反映され、あらゆる企業はコスト増に追われる。庶民はさらなるインフレ地獄を覚悟すべきだ。
【もっと読む】ガソリン高騰だけじゃない! 長期化する石油危機で医療、農業にも影響拡大の深刻
高市政権は3月19日から石油元売り各社への補助金を再開。国内ガソリン価格を1リットル=170円程度に抑え込もうとしているが、原油高騰により支給額は右肩上がり。2日から1リットルあたり前週比1円70銭増の49円80銭となり、制度開始以来の最高値を更新。補助金を抜いた向こう1週間のガソリン価格が219円80銭と空前の高値になると見込まれるためだ。
補助金の支給額は再開当初の30円20銭から3週目にして1.6倍増。野村証券の分析によると、ガソリンが1リットル=225円近くになれば必要な補助金は1日約160億円、月間5000億円規模に上る。その財源は現状、基金残高と2025年度予算の予備費を合わせた1兆1500億円。底をつくのは時間の問題だ。
■予算枯渇で早くも補正編成論
原油高は電気やガス料金にも波及する。電力各社は燃料価格の変動分を3カ月後から家庭向け電気料金に反映させる。電気代が跳ね上がるのは、夏のエアコン需要増の時期と重なる。3月使用分をもって終了した補助金を再開すれば、財政負担はさらに増していく。
政府が26年度の当初予算案に計上した予備費は1兆円。全額を補助金に振り向けても、数カ月で枯渇しかねない。それでも高市政権は野党の予算増額要求に応じず、自民党内からは早くも補正予算案の編成論が浮上。予算成立前から補正構想が出てくること自体、本末転倒だ。経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
「確実に訪れる原油高インフレの緩和には、まず需要を抑えるのが経済学の鉄則。しかし高市政権は真逆で、首相自ら『いつものペースで給油を』とあおるバラマキ策。イランの報復により中東産油国の石油施設は次々と破壊され、供給回復は年単位となる。その間も原油高が続けば補助金は青天井となり、財政懸念から円安も加速。さらなる物価高を招く。トドメが消費税減税です。2年限定の食料品の税率ゼロは、年間5兆円の財源を要する需要拡大策。間違いなく食品の本体価格が値上がりし、減税効果は水泡に帰す。いざ2年後に税率を戻せば、その負担に国民は耐え切れません」
高市首相の近視眼的発想にはコリゴリだ。
◇ ◇ ◇
関連記事【もっと読む】『ガソリン高騰だけじゃない! 長期化する石油危機で医療、農業にも影響拡大の深刻』で詳しく報じている。
