池袋・ポケセンでストーカー殺人、GPS足輪の装着など実効性ある制度改正求める声広がる
東京・池袋のグッズショップ「ポケモンセンター」で店員の女性(21歳)が刺殺された。犯人の男(26歳)は元交際相手であり、ストーカー殺人がまた起きてしまった。
2024年12月に川崎市の女性が行方不明になり、2025年4月に元交際相手の自宅で遺体が見つかった「川崎ストーカー殺人事件」。この事件で神奈川県警は、組織的な対応ミスがあったとして43人を処分し、遺族に謝罪した。
ただ、今回の池袋の事件では、女性は元交際相手からのストーカー被害を警察に相談し、警視庁は男を2回逮捕し禁止命令にまで踏み切っていた。また、併せて加害者に対してカウンセリングや治療を受けるように働きかけたが、拒否されていた。加害者を釈放後、警視庁は3月12日まで計3回、被害者女性と連絡を取ったが、「異常はない」との返答が続いていたとされる。
報道を見る限り、警察も現行制度の最大範囲で対応していたようだが、それでも防ぎきれなかったのは課題として深刻だ。襲った男は犯行直後に自分の首も刺して死亡しているので、自殺覚悟だった可能性もある。犯罪心理学の専門家からは「(加害者を)被害者に近づけない仕組み」を作るべきとの意見が出ている。
アメリカでは、対策としてGPS付き電子足輪がある。仮釈放者や保護観察下の犯罪者の位置情報を24時間監視し、再犯防止や拘禁コスト削減を目的に長年運用されている。主に性犯罪者や高リスクの犯罪者を対象に、連邦および各州レベルでGPS機器を用いた行動追跡が実施されている。
アメリカだけでなく、韓国にもストーカーや性犯罪者などにGPS足輪をつけて監視する制度がある。昨年9月末時点で装着を義務づけられている人は4600人ほどで、統計のある性犯罪では、GPS足輪の導入により再犯率が9分の1まで減少したという。
韓国では性犯罪者に対する社会の視線は厳しく、名前や住所、顔写真などが国のホームページで公開される。そこまでやるのは、さすがに人権侵害の声も出てきそうだが、GPS足輪の導入は検討の余地がありそうだ。
なお、GPS足輪の対象には性犯罪者だけでなく、DV加害者も含めるべきとの意見もある。フランスでは現在または過去のパートナーから殺害される女性の数が増加し、2020年から実施されている。
日本ですぐにでも実現可能なのは、現在は任意になっているカウンセリングの強制だ。一刻も早く、加害者への強制的治療や継続的管理を制度化する必要がある。
