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脳科学者の茂木健一郎氏が運営するYouTubeチャンネル「茂木健一郎の脳の教養チャンネル」で、東京大学の池上高志教授による最終講義の模様が公開された。講義では、「生命とは何か」という根源的な問いに対し、「ノイズ」「カオス」「複雑さ」といった概念を手がかりに、人工生命(A-Life)研究の歴史から最新の知見までが語られた。

池上氏は、自身の研究の出発点として「ノイズから複雑さを考えたい」というモチベーションがあったと明かす。かつて神戸大学在籍時に行った、自己複製するコンピューターモデル「テープとマシン」の実験では、外部からノイズが加わることで、自己複製に失敗したモデルが多様な連鎖を生み出し、最終的に他者を生み出すという安定したネットワークへ進化する現象を発見。この経験から、池上氏は「進化とは、ノイズに意味を与えることだ」という重要な気づきを得たという。

講義では、人工生命(A-Life)の歴史についても解説された。1950年代のサイバネティクス時代に源流があり、そこから「オートマトン」「化学反応系」「哲学」「自律ロボット」という4つの流れが相互に影響し合いながら発展してきたと説明。この分野が単なる生物学ではなく、様々な学問が交差する学際的な領域であることを示した。

その後、2010年頃に「マッシブデータフロー」という革命が起こったと池上氏は指摘する。これは、美しい理論(ストーリー)で生命を解釈するのではなく、膨大なデータそのものから本質を捉えようとする考え方だ。Googleが開発したページランクやウェブクローラーといった技術群が、実は「脳がやっていること」と類似していると気づいたことをきっかけに、知性や意識は頭蓋骨の中に閉じたものではなく、環境や他者との関係性の中に「漏れ出す(Leaky Mind)」ものであるという見方に至ったと語る。

最終的に、池上氏は「コミュニティ・ファースト・セオリー」という自身の理論を提示。これは、個々の要素が先にあるのではなく、「まず集団を作ることによって、その構成要素である個体の性質が変わる」という考え方だ。同じ細胞から赤ちゃんと胎盤に分化する現象などを例に挙げ、生命の本質は個体の中ではなく、関係性の中に生まれると結論付けた。

質疑応答では、たまたまとなりの人にマイクが回ってきて質問した茂木健一郎氏や、池上教授に会うことを目指して今春東京大学に入学する学生などからの質問に深い叡智とともに答えていた。

研究室の秘書さんや、学生、そして最後は母親にサプライズの花束を受け取った池上高志教授。泣きそうな、そしてはにかんでいるような表情から、これからも無限に続いていく学問への道を見据える眼差しが感じられた。

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