(『風、薫る』/(c)NHK)

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2026年春から放送予定の朝ドラ『風、薫る』。見上愛さんと上坂樹里さんのダブル主演で、明治期に看護師という職業の確立に貢献した大関和さんと鈴木雅さんをモチーフにしたバディドラマだ。NHKは2月25日、新たな出演者を発表した。帝都医大病院外科の助教授・藤田邦夫役を坂口涼太郎さんが演じる。

【写真】『風、薫る』でヒロインを務める見上愛と上坂樹里

連続テレビ小説114作目となる『風、薫る』は、見上さん演じる一ノ瀬りんと、上坂さん演じる大家直美の2人が、患者や医師との向き合い方に悩み、ぶつかり合いながら成長し、やがては“最強のバディー”になっていく物語。

藤田邦夫は、帝都医大病院外科の助教授。りんたちと度々対立する。

出演決定にあたり、坂口涼太郎さんがコメントを発表した。

いい薫りではないかも

――「風、薫る」に出演の意気込みは

風がいい方向に向かうときは必ず逆風が生まれます。

いま私たちがいい薫りの風の中で生きられるのはこの物語の中に登場する女性たちのおかげです。私は、当時は当然だった逆風を担当させていただきます。

いい薫りではないかもしれません。

朝ドラは演劇と似てる

――朝ドラの出演について

私は「なつぞら」「エール」「おちょやん」「らんまん」に続き、5作目の参加になります。朝ドラは演劇と似ています。

稽古をして、長回しの本番を迎えて、一つの物語を長い時間をかけて取り組むことでドキュメンタリーのようになっていきます。脚本も私たちのお芝居によってどんどん変わっています。

「らんまん」のときはそれまでの私のお芝居を汲み取ってこの台詞を書いてくださったんだろうなと思うようなラストシーンをいただいたり、私たちの表現や存在が物語に反映されるのもやりがいのひとつです。

――『風、薫る』は作品は、看護がテーマのひとつ。看護に関わる仕事との接点や思い出などは

入院したときにお世話になった看護師の方々はみなさん明晰で快活なお声をお持ちでした。

「いい声だなあ、演劇やってほしいなあ」と思い、「いい声の看護師たちが廊下にて上演している夏の夜の夢」という短歌を病床で詠みました。

原案は…

ドラマの原案となるのは、田中ひかるさん著書の『明治のナイチンゲール 大関和物語』(中央公論新社刊)。

同書によれば、女性は専業主婦が当たり前だった明治時代当時、病人の世話をする看護師という仕事はそもそも職業として扱われておらず、命を引き換えにお金を得る、嫌厭される対象とみなされていた、という。

そんな中、りんのモチーフとなる大関和は、シングルマザーとして東京に上京し、専門的な知識を身に付けた看護婦(看護師)になることを決意。コレラや赤痢などの伝染病で命を落とす人が後を絶たない当時、看護婦養成所の1期生として入学し、卒業後は帝国大学医科大学第一医院でトレインドナースになる。

一方、看護婦養成所にて、大関和と同じ1期生でシングルマザーだった鈴木雅。日本で初めてとなる個人経営の派出看護婦会を設立すると、看護師が病院や病院人のいる家庭へ訪問する体制を整えた。

そこに大関和も加わり、日清戦争後にかけてその規模は拡大。2人は防疫活動でも大きな成果を残し、<看護師>という職業の確立に大きく貢献したとされます。