[8.6 天皇杯4回戦 神戸2-1(延長)東洋大 ノエスタ]

 延長後半アディショナルタイムに許した決勝弾による敗戦。試合後しばらくは現実を受け止めきれない様子だった東洋大の選手たちだが、誇らしげな表情もみえた。DF岡部タリクカナイ颯斗(1年=市立船橋高)も「個人的にできることは全部やれた」と悔しさと同時に達成感を抱かせた。

「(神戸には)すごいいい選手が多いことは分かっていたけど、そこまで歯が立たないことはなかったし、思ったよりやれた。そこは自信にしながら、ああいうところで最後に勝ち切るのが強いチームだと思うので、そこは学んでいかなきゃと思います」

 大学に入学してからの半年間だけでも大きな成長をみせている。高校サッカーの名門、市立船橋高でキャプテンを務めた実力者の岡部は、5月24日の天皇杯1回戦・仙台大戦で大学入学後初スタメン。1ゴールも決める活躍で結果を残すと、そこからは唯一の1年生レギュラーとして定着した。

 さらに7月にはウズベキスタン遠征を行ったU-22日本代表に選出。同代表の大岩剛監督が「幅広いグループからこのチームに入れるポテンシャルを持った選手たちを多く呼んでいます」と話したように、新戦力の発掘に重きを置いたメンバー編成だったが、岡部も改めて自身がロサンゼルス五輪世代だという自覚を強めることができたようだ。

「(オリンピックは)目指すべきところですし、間違いなく日に日に手の届くところに来ている。。ただメンバーを決めるのは僕ではないので、今まで通り必死にやった先にあるものだと思うので、そこは意識過ぎず、自分のできるいいパフォーマンスをし続けることが大事かなと思います」

 かけがえのない経験ができていると自覚しながら、先に進んでいく。「今回の天皇杯で(J1)3チームとやれたのもそうだし、代表で戦ったのもそうだし、自信が積み重なって大きくなっている。ここからもっと頑張っていかなきゃなと思っています」。もともとは攻撃的なポジションを得意とするポテンシャル抜群の187cmセンターバックは、自らの更なる可能性を追い求めていく。

(取材・文 児玉幸洋)