アディソン・レイの最新アルバム「アディソン(Addison)」は、2025年夏のもっとも注目されるデビュー作のひとつであり、同じく6月6日に、楽曲「タイムズ・ライク・ディーズ(Times Like These)」のミュージックビデオも公開された。このビデオでは、レイがジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)のリキッドチークを使用するシーンがあり、製品がクローズアップされる。また、カウンター上にはダヴ(Dove)のデオドラントも置かれていた。レイはフリーピープル(Free People)のインティメイト(Intimately)ラインのフルコーディネートを着用しているが、美容アイテムとは異なり、ブランド名は明示されていない。フリーピープルのブランドマーケティングディレクターであるリビー・ストラチャン氏は、「アディソン・レイは間違いなく注目の存在で、いまポップカルチャーにおいてもっとも「クール」な人物のひとりだ。彼女は2000年代初頭のノスタルジーを再び盛り上げている」と語った。ほかのブランドと同様、ストラチャン氏も代理店を通じてレイのチームに製品を提供する機会を得た。製品は約50点が送られたが、それらがどのように使用されるかは事前には知らされなかった。
ロゴなしの自然な露出が奏功
ストラチャン氏は、ミュージックビデオのムードボードを受け取り、同社のインティメイトラインがもっとも適していると判断した。「アディソンは普段からインティメイトなアイテムをよく着ている。我々の『インティメイト』ブランドでは「見せるために作られた」というタグラインを掲げており、日常着として、あるいは部屋着としても着られることを推奨している」。結果として、レイはフリーピープルの「オー・マイ・ダーリンTシャツ(Oh My Darling Tee)」と「オール・オア・ナッシング・スリップ(All Or Nothing Slip)」を着用し、約1分間の映像に映し出された。このビデオ公開直後の週末には、Tシャツの製品ページのトラフィックが前日比で30%増加、売上は44%増加した。スリップにいたっては、トラフィックが83%、売上が84%とさらに大きな伸びを見せた。ロゴが明示されていなかったため、フリーピープルはSNS投稿を通じてレイの着用アイテムを紹介した。キャプションには「#IntimatesLikeThese 『Times Like These』ミュージックビデオで@addisonraeeが着用したアイテムをチェック。リンクはプロフィールにて」と記され、5600以上の「いいね」がついた。ストラチャン氏は「ロゴのない方が自然でオーガニックな演出になった」と述べている。レイに衣装を提供したのは、若年層の取り込みと同時に、ノスタルジックなスタイルを支持するミレニアル世代へのアプローチでもあった。
音楽とファンダムの融合が、ブランド露出の鍵に
ダヴのPRおよびインフルエンス責任者であるダナ・パオルッチ氏は、「私たちはいま、ビューティーブランドがファンダムを活用したマーケティング、パートナーシップ、コラボに取り組む流れを明確に感じている」と語る。「音楽を通じて、ブランドのターゲット層とアーティストのファン層を明確にマッピングできる。いまや伝統的なプロダクトプレースメントも、YouTubeなどのプラットフォームを通じて、よりターゲティングとリターゲティングがしやすくなっているのだ」。[原文:Glossy Pop Newsletter: Sabrina Carpenter’s music videos are the new billboard for beauty brands]Emily Jensen(翻訳・編集:戸田美子)