花咲いた春、苦しんだ夏、そして実りの秋へ【大西翔太の大展望】
富士のふもとから国内女子ツアーは千葉県へ。今週は東急セブンハンドレッドクラブで1983年から続く歴史ある戦いを、青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める大西翔太氏が展望を語る。
新アイアンも西郷真央を後押し?【写真】
■今年は“伸ばしあい”
東急セブンハンドレッドクラブに戦いの舞台が移ったのは98年。以降、優勝スコアが15を超える2桁アンダーの年もあり、1桁の我慢が求められる年もあり。近年でいえば20年は優勝スコアが7アンダー、昨年は降雨により最終日が中止となったが2日間で12アンダーと年によってバラバラだ。
ラフの長さ、グリーンの硬さ、セッティング…。様々な要素はあるが、大西氏がここまでスコアがバラける理由として挙げるのが天候である。「秋らしい寒さと雨。これが絡むと一気にスコアが出なくなります。逆に言えば今年はラフも短く、初日から3日間暖かそうな予報ですから伸ばしあいとなりそうです」と展開を予想する。
「寒さと雨があるとなぜ伸びないかと言えば、長いホールがあるから。例えば18番パー4はグリーン左手前に選手の身長よりも高いんじゃないかというガードバンカーがありますが、雨か寒さが絡めば2打目でスプーンをも出される可能性もあるほど距離が残る。逆に言えば暖かく、晴れていればそこまで残らないですからピンをデッドに狙える。この辺りが年によってスコアがばらける理由ですね」
■挑戦を経て実りの秋へ
そんな戦いで最大の注目選手に挙げたのが西郷真央。今季は開幕戦を含む5勝を早々に挙げながら、夏場の海外挑戦以降は成績が思ったほど伸びていない。この理由を大西氏は「進化の前の変化」と見ていた。
「海外挑戦から帰ってきて以降の西郷選手はこれまでのフェード一辺倒ではなく、バリエーションを増やしているように見えました。色々な経験を踏まえて、よりつかまった球を打ってみたり、ちょっとずつチャレンジしているように見えます。国内で5勝しても何か足りないと感じたのでしょう。よりボールコントロールがうまくできるようになって、それらの変化が少しずつかたちになってきているように見えます。試行錯誤を経て、自分のなかで修正できるようになっています」
地元・千葉での戦いも背中を押してくれそうだ。「ブリヂストンレディスでも優勝したように応援をパワーに変えられる選手。流れを作ってくれるのではないでしょうか」。様々な経験を経て、実りの秋となりそうだ。
■状態が大事です
その西郷は前週2位タイ。「距離が長いホールも多いですし、ピンも振られる。状態の良い選手でなければ勝てない試合です」というだけあって、次に推すのが同じく前週2位タイに入った菅沼菜々だ。
「いまかなり調子がいいですよね。勝負どころのパッティングが入っています。何よりもパターのインパクト音がいい。だからきれいに転がっていく。また、スイングもこれまでテンポがちょっとバラけちゃうときがありましたが、今は一定。プレーリズムは元々いい選手だからいいテンポ、リズムでスコアを伸ばしていくのではないでしょうか」
もう一人挙げたのが吉田優利。9月以降常に上位で戦っている。「状態はホントにいい。あとはかみ合わせだけだと思います。そう言った意味では地元・千葉というのは力になってくれるのではないでしょうか。仕上がっているのは間違いないですからね」と期待を寄せた。
■凱旋の古江彩佳はこれから
そして今大会の最注目選手が昨年覇者の古江彩佳。7月の米ツアーを制して凱旋帰国となるホステスプロは、今大会に3回出て優勝が2回、2位が1回。相性は最高級。ただ、「ここからですね」と慎重なコメントをする。
「まだ、絶好調という感じではありません。ですが、古江さんはああ見えて気持ちでプレーするタイプ。そして日曜日に向けてギアが上がっていくタイプでもあります。やるべきことも明確ですし、コースも熟知しています。ここからどう上がっていくのか。そこに注目してほしいですね」
解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。
<ゴルフ情報ALBA.Net>
新アイアンも西郷真央を後押し?【写真】
■今年は“伸ばしあい”
東急セブンハンドレッドクラブに戦いの舞台が移ったのは98年。以降、優勝スコアが15を超える2桁アンダーの年もあり、1桁の我慢が求められる年もあり。近年でいえば20年は優勝スコアが7アンダー、昨年は降雨により最終日が中止となったが2日間で12アンダーと年によってバラバラだ。
ラフの長さ、グリーンの硬さ、セッティング…。様々な要素はあるが、大西氏がここまでスコアがバラける理由として挙げるのが天候である。「秋らしい寒さと雨。これが絡むと一気にスコアが出なくなります。逆に言えば今年はラフも短く、初日から3日間暖かそうな予報ですから伸ばしあいとなりそうです」と展開を予想する。
「寒さと雨があるとなぜ伸びないかと言えば、長いホールがあるから。例えば18番パー4はグリーン左手前に選手の身長よりも高いんじゃないかというガードバンカーがありますが、雨か寒さが絡めば2打目でスプーンをも出される可能性もあるほど距離が残る。逆に言えば暖かく、晴れていればそこまで残らないですからピンをデッドに狙える。この辺りが年によってスコアがばらける理由ですね」
■挑戦を経て実りの秋へ
そんな戦いで最大の注目選手に挙げたのが西郷真央。今季は開幕戦を含む5勝を早々に挙げながら、夏場の海外挑戦以降は成績が思ったほど伸びていない。この理由を大西氏は「進化の前の変化」と見ていた。
「海外挑戦から帰ってきて以降の西郷選手はこれまでのフェード一辺倒ではなく、バリエーションを増やしているように見えました。色々な経験を踏まえて、よりつかまった球を打ってみたり、ちょっとずつチャレンジしているように見えます。国内で5勝しても何か足りないと感じたのでしょう。よりボールコントロールがうまくできるようになって、それらの変化が少しずつかたちになってきているように見えます。試行錯誤を経て、自分のなかで修正できるようになっています」
地元・千葉での戦いも背中を押してくれそうだ。「ブリヂストンレディスでも優勝したように応援をパワーに変えられる選手。流れを作ってくれるのではないでしょうか」。様々な経験を経て、実りの秋となりそうだ。
■状態が大事です
その西郷は前週2位タイ。「距離が長いホールも多いですし、ピンも振られる。状態の良い選手でなければ勝てない試合です」というだけあって、次に推すのが同じく前週2位タイに入った菅沼菜々だ。
「いまかなり調子がいいですよね。勝負どころのパッティングが入っています。何よりもパターのインパクト音がいい。だからきれいに転がっていく。また、スイングもこれまでテンポがちょっとバラけちゃうときがありましたが、今は一定。プレーリズムは元々いい選手だからいいテンポ、リズムでスコアを伸ばしていくのではないでしょうか」
もう一人挙げたのが吉田優利。9月以降常に上位で戦っている。「状態はホントにいい。あとはかみ合わせだけだと思います。そう言った意味では地元・千葉というのは力になってくれるのではないでしょうか。仕上がっているのは間違いないですからね」と期待を寄せた。
■凱旋の古江彩佳はこれから
そして今大会の最注目選手が昨年覇者の古江彩佳。7月の米ツアーを制して凱旋帰国となるホステスプロは、今大会に3回出て優勝が2回、2位が1回。相性は最高級。ただ、「ここからですね」と慎重なコメントをする。
「まだ、絶好調という感じではありません。ですが、古江さんはああ見えて気持ちでプレーするタイプ。そして日曜日に向けてギアが上がっていくタイプでもあります。やるべきことも明確ですし、コースも熟知しています。ここからどう上がっていくのか。そこに注目してほしいですね」
解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。
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