コンビニでロボットが働く時代はすぐそこまできている? ファミリーマートが開始した商品陳列ロボットの実証実験

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現在の日本における大きな課題に、少子化にともなう労働力人口の減少がある。

総務省統計局のデータによれば、
2021年11月1日現在、日本の総人口は概算値で1億2507万人、年々減少傾向にある。
その中で労働力人口は2021年10月時点で6659万人。
前年同月比で35万人の減少となっており、今後も減り続けると予測されている。

業種や業態を問わず、人手不足は今や大きな社会問題であり、我々の生活に直結しているコンビニエンスストアも決して例外でない。

こうした人手不足の解決策として注目を集めているのがロボットだ。

ここでは、ファミリーマートが実験的に導入した商品陳列ロボットを紹介しよう。


■ファミリーマートに導入された商品陳列ロボット「TX SCARA」
コンビニの業務には、接客サービスのほかに、在庫管理や商品陳列などのバックヤード作業がある。

バックヤード作業は店舗にもよるが、作業空間が狭く、営業時間中は常に発生するため、スタッフの作業負荷は非常に大きくなっている。

そこでファミリーマートでは、バックヤード作業をロボットに置き換える実証実験をおこなっている。
実証実験で採用された「TX SCARA」は、Telexistenceの独自AIシステム「Gordon」を搭載したロボットだ。
・2021年11月2日にファミリーマート経済産業省店
・2021年11月11日にファミリーマートALFALINK相模原店
この2店舗に導入した。


ファミリーマートALFALINK相模原店は共用施設「リング」内にある


TX SCARAは水平多関節型ロボットで、バックヤードなどの狭い空間でも支障なく動かせるように設計されている。ロボットは自動制御で、少なくなった商品を自動的に補充することができる。

商品陳列に失敗した際は、Telexistence(遠隔操作)モードに移行し、オペレーターがインターネットを通じて直接ロボットを制御することで、迅速に作業を行うことができる。


水平多関節型ロボット「TX SCARA」のアーム部分



■ロボット導入のメリット
ロボット導入のメリットは、2点。
・バックヤード作業での人手不足の解消
・バックヤード作業をロボットに任せることで接客業務に注力できる

Gordonは、店舗の過去の販売実績データを学習させることで、季節や時間帯で変化する商品の販売傾向からTX SCARAによる商品陳列のタイミングを最適化する。
1日約1,000本という飲料陳列作業を、スタッフに代わり24時間作業できる。
TX SCARAにバックヤードの飲料陳列作業を任せることで、店舗スタッフは売場を離れる必要がなくなり、接客業務などの付加価値が高い業務に注力できる。


ドリンクをアームで挟んで運んでいる様子



バックヤードからドリンクを追加している様子



■ロボットが人間の代わりに働く時代へ
Telexistenceの広報担当者によれば、今回の取り組みは、ファミリーマートが2019年11月より参画する経済産業省における「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」の一環とのこと。

ロボットを活用した店舗の省人化、および新しい店舗オペレーション基盤の構築を目指しているという。

Telexistenceは「ロボットを変え、構造を変え、世界を変える」をミッションとして、遠隔操作・人工知能ロボットの開発、それらを使用した事業を展開している。

今回はコンビニの商品陳列ロボットだが、今後はロボットの活躍の場を広げ、労働に関わる社会の基本的なあり方を変革することを目指すとしている。

近い将来、あらゆる場所で、ロボットが人間の代わりに働く時代がやってくるかもしれない。



YouTube:https://youtu.be/OOiZca8uonw


ファミリーマート




ITライフハック 関口哲司