これまで長年に渡り、ドイツ代表にとって欠かせない存在であり続けている、トニ・クロース。今は世代交代の最中へと置かれているところだが、今年最後のドイツ代表戦を前に行われたプレスカンファレンスにて、改めてチーム状況について「ポテンシャルは大きなものがある。すぐに全てがうまく機能しないのは至って普通のことだし、基本的に監督が世代交代を必要と感じたことには賛成だ。それまでのメンバーには、更なる伸び代がなかっただろうからね」と語った。

 そして年明けに行われる次の代表戦を睨み、「3月の代表戦は、ユーロ2020に向けてとても重要な意味をもつ」との見方を示し、「僕たちとしてはユーロで良い役を演じていきたい。そのためには前哨戦で強い相手に良い試合をみせることはプラス材料になるものだ」とコメント。「現時点でユーロでどこまで良くできるかは口にできないけど、でも良い感覚はある。これから大会までの一分一秒も無駄にはできないけどね」と言葉を続けている。

 その一方で、ここまでのこの1年については「僕たちはグループリーグ突破を力強く決めることができた。それは期待されていたことだったし、多くの新しい選手を組み込み。そして出場機会も与えられていったた」と振り返りつつ、点数としては「オランダに敗戦したから、2か3点といったところかな」と評価。


 ヨアヒム・レーヴ代表監督も、現時点ではオランダ、イングランド、スペイン、フランス、イタリアなどが早いうちに「世代交代」を進めたという点で後塵を拝しているとみているところであり、「非常に意欲的で貪欲」な姿勢を評価しつつも、「まだ成長段階の序盤にある」とも強調。ただそれでも「グループリーグ首位突破の可能性を残している」戦いぶりへの評価を語った。「これは良い感覚を与えてくれるものだ」

 また代表ではボランチコンビとして、ジョシュア・キミヒが”厄介な存在”として相手に対峙しているところだが、所属するレアルではカゼミーロと共にプレーするクロースは、背後における安心感に「明らかにプラスだ」と述べ、「ジョシュアは厄介な存在となために全てを兼ね備えている。多くの打開策をもっているんだ。だからこれだめうまくいっても驚きはない。」と指摘。

 なおレーヴ監督はこの試合での選手起用について、中盤はギュンドアンとクロース、キミヒの3枚を形成、サイドバックでは前節に軽い問題を膝に抱えたシュルツに代わって、ヨナス・ヘクターが起用。「センターバックについては、まだ考えはまとまってはいないんだ」とも明かしている。