「それなりに貢献していても年収が上がらない」「安い給料なのに昇給がない」――職場でそんな思いを抱えている人は多いはずだ。企業口コミサイト「キャリコネ」にも、「年収が全く上がらない」という声が寄せられている。

どの年代でも給料が上がらないことの辛さは変わらない。20代からは、

「入社するまでは黒字経営ではあったが、入社後まもなく赤字に転落してしまったため、会社への貢献度に関係なく、昇給をまともに経験していない。賞与もここ何年もまともに支払われていない。会社が赤字経営だと一括して社員が昇給なしということで、若手はいつまでも年収が上がらない」(アナログ回路設計、20代後半、男性、正社員、年収420万円)

などの投稿があった。

20代「景気に左右される」「大学新卒は3年間年収が上がらない制度」


「景気動向に左右されるので、給料や社員が減る一方で個人の仕事量は増える。残業代も店舗によって承認方法が違い、売上の低い小型店は残業代がほぼつかず、サービス残業、休日出勤も当たり前。頑張っても景気等の影響で売上が減り続けている。昇給しても会社の利益が減り続けているので、賞与が減り年収が全く上がらない」(マーチャンダイザー、20代後半、男性、正社員、年収400万円)

「大学新卒は3年間年収が上がらない制度で、3年間結果を出し続けたが4年後の査定への影響のみにとどまった。課長以上になるには10年近くかかるうえ、女性の活用に慣れておらず、年収が1000万を超える可能性は日本人女性にはないように感じた。ただし男性には思いのほか高い報酬が出る」(購買・資材、20代後半、女性、正社員、年収380万円)

いくら会社のためにと頑張っても、社全体の売上がマイナスであれば、昇給は見込めないようだ。また、情勢やトレンドに左右され、不景気になると年収が全く上がらないのに、年功序列による"査定の縛り"もあって、二重に苦しめられている人もいた。

若手からすれば、「先に入った者勝ち」「先輩たちもっと頑張ってよ」「運が悪かった」「3年間も昇給なしで我慢は辛い……」と感じても無理もない話だろう。

30代「中途入社組と新卒組で大きく年収が異なる」

「中途入社組と新卒組で大きく年収が異なる。新卒組の初任給は高いものの増加額が低いため、なかなか年収が上がらない。一方の中途組は転職で給与を上げていることが多いので、その差が大きく開いてしまう」(代理店営業、30代後半、男性、正社員、年収1200万円)

「グループ評価のため足を引っ張る人間がいると、年収は上がらない。自分だけ成績がよくても、グループでの数字として分配されるため、全員がよくないとボーナスがたくさんでない」(法人営業、30代後半、男性、正社員、年収600万円)

民間企業のなかにも、公務員のキャリア組に見られるような制度があるようだ。とはいえ、新卒組の年収が上がりにくいという点は、実際のキャリア組とは大きく異なる。連帯責任で年収が決まる会社の声もあった。ミスや欠点を相互補完できているうちはいいが、他人のマイナスで自分の成績まで下げられることが続けば、チームであるメリットはほぼないと言っていいだろう。

40代「稼げる人が、半分の稼げない人を支えている。優秀な人の年収は上がらない」

「稼げる人が、半分の稼げない人を支えている。したがって優秀な人の年収は上がらない。お坊ちゃんが多いので、攻められない人が多い。結果、優秀な人はどんどん辞めてしまう。ここ数年でライバル会社にずいぶん流れた」(マーケティング、40代前半、男性、正社員、年収810万円)

それなりのスキルやキャリアを持って会社に貢献しても、見合った旨みがなければ与え損。他社に流れてしまうのも当然と言える。

年収が上がらない事情は、会社によってさまざまだ。「今の職場で十分なキャリアとスキルは積めた」と感じたら、早めに見切りをつけて次のステップに進むのも1つの手かもしれない。